体験デザインブランディング—コトの時代の、モノの価値の作り方(後編)

情報をインプットして仮説を立てる

室井:門田さんがマーケターとして、普段から心掛けていらっしゃることはあります?」

門田:新しいお店ができたら行くなどは当然ですが、とにかく雑誌を読むようにしています。自分が読みたい雑誌だけはなく、「Oggi」のような女性ファッション誌や、「CasaBRUTUS」のようなライフスタイル誌、食品関係の専門誌もそうですし、とにかくいろいろな雑誌を読んでいます。情報をインプットして、仮説をたてる。それがマーケッターの仕事だと思っています。調査もしますが、あくまでも仮説を立証する程度でしか使いません。

室井:最後に、門田さんがクリエーターに期待することはなんですか?

門田:まず一緒にチームとして楽しんで欲しいということ。また、自分たちが考えた様々なアイデアを客観的に見てわかりやすくし、しかもジャンプしてお客さまに伝えてほしいということ。そして何より、ブランドマネージャーにとって良い壁打ち相手でいてくれるといいですね。

室井:ありがとうございました。


今回は、2011年秋に「一番搾りフローズンガーデン」のプロジェクトがスタートしてから2014年の冬まで、「一番搾りガーデン」に限らず、海外コンセプトショップの開発や一番搾り工場見学の体験デザインまで、僕が一番搾りの様々な体験施策をご一緒させていただいたキリンビールの「一番搾り」ブランドマネージャー(現・商品開発グループリーダー)の門田邦彦さんに、「一番搾りフローズンガーデン」開発時の話をブランドマネージャーの立場でお話しいただきました。最近は、企業の体験型コンセプトショップ施策が増えていますが、実際にそれがどのような役割や思想をもって世の中に出ているのかを感じて頂き、それぞれの方が自社の商品をどのように生活者に体験してもらうか、を考えるきっかけになってくれれば良いと思います。


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