電通、海外買収10社め ポーランドとタイでアイプロスペクトを強化

電通が海外広告会社の買収を2件、相次いで発表した。いずれもオンライン広告会社で、1社はポーランドの「マーケティング・ウィザーズ(Marketing Wizards)」で全株式を取得、もう1社はタイの「フレックスメディア(Flexmedia)」で株式51%を取得した。フレックスメディアは将来的に完全子会社化することでも合意した。電通の買収案件は2015年に入り、10社めを数える。

両社とも、オンライン広告のパフォーマンス(効率)向上分野に強みを持つ。「マーケティング・ウィザーズ」は特にEコマース企業の顧客が多く、2014年12月期の売上高は2億9000万円(875万ズロチ)。電通イージス傘下のメディアエージェンシー・カラの調べでは、ポーランドの広告費全体は2180億円規模で、うち4分の1弱、約540億円をオンライン広告が占める。

一方の「フレックスメディア」は、ローカル、グローバルのクライアントを持ち、同売上高は約1億6000万円(4470万タイバーツ)。タイはまだオンライン広告は黎明期で、広告費総計4330億円のうちオンライン広告の占める割合は1%に満たない。ただし成長率は順調に推移しており、14年~15年の予測成長率は17%増、15~16年も20%増となる見通し。

両社は、電通イージスのパフォーマンス・マーケティング会社アイプロスペクト(iProspect)現地法人に統合する。「フレックスメディア」は、現地のアイプロスペクトと経営統合し、「Flexmedia iProspect(フレックスメディア・アイプロスペクト)」に改称する。電通イージスは、各市場のオンライン広告費の伸びをふまえ、マーケティングの効率化支援を合わせた事業拡大を図る考え。


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