クライアントが見たカンヌ2015—ソーシャルグッドの潮流に刺激!

ワコールでは例年、社員をカンヌライオンズに派遣している。
今年、初参加という、同社 広報・宣伝部の中太 寛行さんに参加の目的、またそこで感じたことを聞きました。

——贈賞式の結果をどう見たか。

宣伝部 中太 寛行 氏

全体としてソーシャルグッドの作品が多い印象を受けた。社会性を意識したものが多く、短期的なプロモーションや売上への貢献にフォーカスしたものよりも、長期的なブランディングを目指したものが主流になっている、と感じた。Dove “choose beautiful” の事例をはじめ、ユニリーバの作品やCMOが登壇したセミナーからは特に、社会課題の解決に対する使命感が感じられた。

——社会性と売上への貢献は両立するか。

マーケターとしてはジレンマだと思う。短期的な投資回収と社会貢献を通じた長期的なブランディングの両立は難しい。しかし受賞作にはビジネスに着地している事例がいくつもあり、生活者はマーケターが思っているよりも、企業の芯の部分を見ているのではないか、と期待も感じられた。下着メーカーとして「For Woman, For Lady」ということも考えていかなければならない、とも感じている。

——エージェンシーの参加者が多いイベントだが、感じたことは。

海外企業はドライと言われるが、ビジネスライクな雰囲気の中でもクライアントの真の課題を掘り起こし、同じゴールを目指そうとするエージェンシーのあり方を感じた。広告主とエージェンシーが力強いパートナーシップを築いていると思う。また参加者の勉強熱心な様子に驚いた。ショートリストを集中的に見てインスピレーションを得ようとしている姿勢に鼓舞された。自分も、実務に生きる学びを持ち帰りたいと思う。


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cannes_report


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