足立:モデルを12年間されていて、昨年、女優業に挑戦しようと思ったのはなぜですか。
松島:CMなどのお仕事をさせていただく機会が増え、徐々に映像の仕事に魅力を感じ始めたんです。写真ではない別の表現方法だったり、25歳を機に新たなチャレンジをしたいと思ったことがきっかけです。勇気のいる決断だったので、とても迷いました。でも、「写真以外の花ちゃんを見てみたい」という声も周りからいただくこともあり、そうした方の期待に応えたいという思いもあって、女優という仕事に挑戦してみようと決めました。
足立:演技は難しいですか。
松島:難しいですね。とにかく「自然に演技をする」ということがすごく難しくて。最近は、カフェで友人と話している時や家で家族とご飯食べている時にも、普段、自分がどんな風にしゃべっているのか、自分を客観視するようにしています。だから会話に集中していない時があるみたいで、「今、聞いてなかったでしょ?」とよく言われるようになりました(笑)。
足立:ははは(笑)。
松島:自分で言うのも何ですが、モデルだけをやっていた時は、あまり落ち込んだりすることもなかったので、向いていたんだと思います。でも、女優業は想像していた以上に難しくて、越えなければならない壁がある分、今の自分にはこういう経験が必要なんだと思っています。
足立:前向きですね。CMに対してはどういう印象を持っていますか。
松島:一つの商品やサービスが、どうすれば最も良く見せることができるかを突き詰めていくものですよね。商品やサービスが誕生するまでにたくさんの過程がある中で起用していただき、撮影する際は、そうした想いに100%応えたいという気持ちでやっています。なので、現場ではスタッフさんにもっとこうした方がいいですか?などと色々聞いてしまいます。モデルや演技とはまた違った面白さがあると思いますね。
松島花さんは、日本のトップモデルとしてすでに有名です。今さら、キャスティング推しもないだろうというご意見があるかもしれません。昨年、松島さんはモデル事務所から芸能事務所に移籍をした上で、現在、女優修行中です。
ご本人いわく、慣れない女優業にもがいているとのことですが、松島さんの独特の存在感は女優としても、必ずや光ると思います。女優業進出に伴い、ファンの広がりも期待ができます。
トップモデルとして培ってきたオーラは健在です。まわりの空気を一変できるそのオーラは、 映像の中でもキラリと光り輝いています。
足立茂樹
e-Spirit 代表
博報堂出身。2000年に同社設立。「ガンバル人を応援して世の中を明るくする会社」をモットーに、タレントキャスティングだけではなく日本型のオーディションシステムを確立。40名のスタッフで年間1300本超えるキャスティングを行う。