ゲーム実況動画配信大手「Twitch」、世界的ゲームイベントのライブ視聴者数が2000万人を突破

Twitchでのライブ視聴者数が会場参加者数の16倍に

Twitch公式ブログより。E3関連コンテンツの配信の成果を示したインフォグラフィックがハイセンス。

米ロサンゼルスで6月16~18日に開催された世界最大のゲームビジネスショー「the Electronic EntertainmentExpo(E3)2015」。ゲーム専門動画ストリーミング配信プラットフォーム「Twitch(ツイッチ)」の発表によると、会期3日間で2100万人以上が、Twitchがライブ中継した同イベントのコンテンツを視聴したという。

2013年の950万人、2014年の1200万人から大幅に伸長し、最高同時視聴者数は84万人とE3に実際に参加した人数の16倍におよんだ。

Twitchでは新作ゲームデモの実況を多数配信したほか、マイクロソフトやソニー・コンピュータエンタテインメント、任天堂、スクウェア・エニックスといった主要スポンサーのプレスカンファレンスや、Twitch独自のコンテンツも配信。

会期中、同プラットフォーム上では計1198万6000時間のE3関連コンテンツが視聴されたといい、これは地球と冥王星の間を72往復できる時間に相当するとTwitchは表現している。

Twitchは、PCやXbox One、PlayStation 4などでプレイしているゲームを動画でライブ配信できるプラットフォーム。2014年の月平均でユニークユーザー数は1億人、配信者ユーザー数は150万人、配信映像数は1100万件にのぼり、同プラットフォーム上でのコンテンツ視聴時間は月あたり計160億分(2.7億時間)、最高同時視聴者数は100万人を記録した(すべてTwitch発表の2014年業績報告「2014 Retrospective」より)。

米ウォール・ストリート・ジャーナル(「Apple Quietly Builds New Networks」2014年2月)の調べによれば、2014年1月末から2月初旬の1週間におけるピーク時のインターネットトラフィック量を見ると、TwitchはNetflix、Google、Appleに次ぐ第4位。HuluやFacebook、Amazonを凌ぐ勢いがうかがえる。

Twitchの配信ユーザー150万人のうち1万1000人は、Twitchの「パートナー」に登録されている。配信した動画から広告収入の一部を得られるパートナーの条件は、①配信動画の視聴者が平均500人以上、②週3回以上の配信、③Twitchの利用規約とDMCA(デジタルミレニアム著作権法)に従う、の3つ。一部のパートナーは、Twitchの広告収入で生計を立てる人もおり、それまでの仕事を辞めて動画配信に専念する人も出てきているという。

次ページ 「グローバルで成長続く、ゲーム実況とe-Sportsの市場」へ続く

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