発売から3カ月、米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」に広告を配信する企業が登場した。オランダ金融大手INGグループ傘下のオンライン銀行ING DiBa(本社=独フランクフルト市)だ。同行は7月1日、アップルウオッチ向けサッカー情報アプリ「TorAlarm」に、ディスプレー広告の掲出を始めた。ドイツのサッカー試合結果などを紹介する同アプリは、広告販売仲介システム(SSP)の「PubNative」を活用して広告を集稿している。
ING-DiBa銀行のニューメディアスペシャリストを務めるヘルゲ・グループシャット氏は、「デジタル世代を代表する銀行として、可能な限りイノベーティブな手段で顧客にメッセージを届ける手段が必要だと考えた。(アップルウオッチは)彼らがどこにいても適切なタイミングでアプローチできるメディアだ」とコメントした。
英調査会社ジュニパーリサーチの予測では、アップルウオッチのような腕時計型端末向けの広告費は2015年、150万ドル(約1億8000万円)。2019年には6860万ドル(約84億円)に伸びるという。この金額は、米調査会社イー・マーケターが推計する同年のモバイル向けオンライン広告費658億7000万ドルの0.1%ほど。
米アップルはアップルウオッチの出荷数を公表していないが、米調査会社スライス・インテリジェンスは、注文確認Eメールをもとに、6月半ば現在の米国内アップルウオッチの出荷数を280万個と発表した。世界全体では各調査会社の推計値では400万個~2100万個とばらつきがある。
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