AOI Pro.グループのビジネス・アーキテクツ(BA)とイードは7月、マネー関連Webメディア「マネーゴーランド」を共同でローンチした。
ターゲットに合わせたWebメディアの企画運営に強みを持つイードが、自社のWebメディアプラットフォーム「iid-CMP(iid Content Marketing Platform)」を提供。UI・UXを強みにWebコミュニケーション支援を手掛けるBAは、データ解析とそれに基づくコンテンツ制作、メディア全体の運営を担う。
「実行すればお金が貯まる、マネーメディア」をコンセプトとする「マネーゴーランド」のターゲットは、金融商品未経験者およびマネー低関与層。進学、就職、結婚、子育て、住宅購入、老後、終活など、さまざまなライフイベントに際して不可欠な「お金」に関する情報を、経済アナリストやファイナンシャルプランナーなど各分野のプロフェッショナルが発信する。BA社内に編集チームを発足し、コンテンツの編集および制作業務にあたっている。
コンテンツは、「節約する」「増やす」「稼ぐ」と、お金の貯め方別にカテゴライズ。シーズンとセールのタイミングを踏まえた賢い服の買い方、ネットスーパー活用でいつもの買い物を節約、ネットバンク活用でATM手数料を節約、交際費・ペットのエサ代・ガソリン代の節約、電気契約の見直しで節約、といった身近な節約・貯蓄術が、記事や動画といった形で紹介されている。「お金」をテーマとした理由をBA担当者に聞くと、同社の複数の既存クライアントが「金融・マネー」を事業領域としていること、またそうしたクライアントからの要望があったことを挙げる。「BA社内でも興味・関心の強いテーマであり、ターゲットを問わない普遍的なテーマでもある。こうした、いくつかの背景から、家庭における『金融・マネー』を選定しました」(BA担当者)。
サイトには、独自開発のUI「マネーレシピ」を採用。身近な節約・貯蓄術を、料理レシピサイトのように分かりやすくまとめており、記事の冒頭には「この節約・貯蓄術を実行することで、◯◯円貯まる」と、得られる成果が明記されている。たとえば7月10日現在のアクセスランキングトップ記事「電気料金を見てびっくり、なんてならないために!夏場の冷房節約ワザ」の冒頭は、以下のような記載となっている。
「このレシピを実行して2,000円貯まる!」
<材料>
・クーラー ・掃除機 ・カーテン
<How to>
①フィルターはまめに掃除をしよう
②設定温度に気を付けよう
③換気をしてから使おう
サイトを利用すればするほど、ユーザーは料理のレパートリーならぬ、節約・貯蓄ノウハウを身に付けることができる。同時に、運営側はコンテンツ提供を通じて「お金にポジティブな消費者」を育成し、そこで収集したコンシューマーデータを分析・活用するマーケティング施策の展開も視野に入れている。こうしたことから、BAとイードは「マネーゴーランド」を「コンテンツマーケティングプラットフォーム」と位置づけており、当面のマネタイズはアドネットワークによる広告収入と、コンテンツスポンサードとしている。
今後の展望については、まずは「マネーゴーランド」のプレゼンス向上に努めていくとしたうえで、「本事業で培われた経験を生かしながら、事業拡大ができれば」(同)とも話す。AOI Pro.グループが新たな強みを創造するための経営戦略の一環でもある同プロジェクトを通じて、コンテンツマーケティング領域における事業拡大を推進していくとしている。
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