応援部を続けたいから、電通に入った。

応援部を続けたいから、慶應に入った。

慶応義塾大学応援指導部集合写真。
一緒に写っているのは、応援のときに慶応の大応援団を共にまとめていた仲間たちです。

やっぱり応援指導部は過酷でした。オフなどほとんどありませんでした。だからこそ、頑張っている人に、頑張れと言える。だからこそ、試合会場の誰よりも「勝ちたい」と思える。選手が今どんな気持ちで試合に臨んでいるのか、観客が今どんな気持ちで試合を応援しているのか、いつも考えながら応援をしていました。

お客様に、どんな言葉をかければ、大きな声援を出したくなるか。どんな言葉をかければ、劣勢な場面で声を出したくなるか。人を動かす言葉を探す毎日でした。

そんななか見に行った、東京六大学野球秋季リーグ戦華の慶早戦。
そこには3万人の大観衆の心を掴み、大きな声援を選手に送り続けている集団がありました。それが、慶応義塾大学応援指導部です。

「絶対に、慶早戦の舞台に立つ。そして、応援する。」

そう誓ったわたしは、部活を引退した3年生の12月から猛勉強。大晦日に受けた慶大模試の偏差値は42でしたが、どうしても応援指導部に入りたくて、浪人している暇などなくて、1日1本ボールペンを使い切ると決めて、毎日を過ごし、無事、慶応に現役合格しました。

夢は持つことで力になり、実現させる原動力になることを学びました。漠然とした夢ではなくて、絵がイメージできる夢です。このときは、満員の神宮球場の慶応応援席を夢に見ていました。なので、いつも心のどこかに、こっそり夢を持っています。

応援部を続けたいから、電通に入った。

リーダー部責任者として応援をまとめていました。様々な体育会を応援し、試合の感動の場面に立ち会うことができたことは、とても貴重な経験でした。

大学4年生の春。
箭内道彦さんの、「広告は、応援になる」という言葉に出会いました。この言葉は、応援部一色だったわたしに、まっすぐ刺さりました。

そうか、広告は、誰かを応援できるんだ。
就職活動のなかで、自分のやりたいことが突然見えたように思えました。電通に入って、いろいろな人を、会社を、商品を応援したい。そしていつか力をつけて、頑張る体育会の選手たちを応援できたら。

「自分のつくった広告が、世に出て人を応援している。」

そんな夢を持ちながら、電通を第一志望にして就職活動をしました。

そして、今ここにいます。社会人2年目。24歳。つい先日、同じ部署に1年生が入ってきたところです。幸運にも、コピーライターという仕事をさせてもらい、自分の言葉や企画で、誰かを応援できる立場にあります。応援のフィールドは変われど、思いは同じです。少しでも多くの人を応援できるように、毎日研鑽を積み、

「あの人に応援されたい。」

そう思ってもらえる存在になれるよう、頑張ります。

以上で第1回のコラムはおしまいです。あと3回、よろしければお付き合いください。最後までありがとうございました。


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近藤雄介
電通 第5CRP局 コピーライター

1991年生まれ。埼玉県南埼玉郡宮代町出身。埼玉県立春日部高等学校、慶應義塾大学文学部人文社会学科社会学専攻を卒業。高校大学の7年間を応援指導部で過ごす。2015年に早慶戦ポスターを制作し、話題になった。2014年JAAA懸賞論文新人部門ファイナリスト。宣伝会議コピーライター養成講座先輩コース第1期生。現在上級コース受講中。

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宣伝会議 コピーライター養成講座事務局
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