『「はたらくよろこび」をつくり、社員のパフォーマンスを向上させる社内コミュニケーション』はこちら
ストーリーで情報を伝える
「ある調査によると、リーマン・ショック後の3年間で利益が回復した企業は、利益が減少した企業と比較して『組織の一体感』『部門間での信頼』『人材活性化の推進』『チャレンジ姿勢』などに明らかな違いがでている」と、産業編集センター はたらくよろこび研究所の石原良平氏は語る。
同社の調査でインターナルコミュニケーションを活性化させる目的を120社に聞いたところ、「会社やグループとしての一体感の醸成」と回答した企業が最も多いという結果に。その次に「社内情報の共有」や「現場のモチベーションアップ」「経営方針の理解浸透」が続いた。
石原氏が語る、より良いインターナルコミュニケーションを実現するための要素は3つ。
①PDCAの流れを構築し、良いサイクルをつくること ②ストーリーとして情報を伝える仕組みをつくること ③媒体特性に合った情報提供を行うことーーだ。
紙媒体、ウェブ媒体、ダイレクトコミュニケーションの特性と活用事例を紹介した後、「広報担当者に求められるのは、コミュニケーションリーダーとしての自覚と意識」だと述べた。
ひとつの情報を多角的に発信
続いて、実際に日本マクドナルドが行っているコミュニケーション施策が紹介された。
同社には、社員のほかにもアルバイトが約14万人在籍している。すべての人に対する情報共有が必要だが、人数が多いだけでなく年齢層も幅広いため、それぞれに伝わりやすい手段がまったく異なる。
そこで取り組んだのが社内向けの情報発信チャネルの見直しだった。紙媒体は社員向けとアルバイト向けの社内報、一人ひとりに貸与する手帳、ウェブ媒体はタスク管理用サイトやアルバイト同士がコミュニケーションをとることのできるウェブサイト、メールマガジン、イベントは3カ月に1回トップや経営層が参加するミーティングを開催するというように細分化した。
「ひとつの情報を複数のツールから多角的に発信することによって、一人ひとりに適した形で情報を伝えることができる」と日本マクドナルドのインターナルコミュニケーション部マネージャーは語った。
また、社内広報の重要性を認識させるためのテクニックにも言及。「情報掲載を有料と設定したうえで、一回だけ無料で掲載する。結果をフィードバックすることで、情報掲載の価値を認識させることができる」と述べた。
セミナーの最後には、産業編集センター はたらくよろこび研究所 企画営業部 部長の相山大輔氏が「社内コミュニケーションの活性化と売上の伸びは相関関係にある。様々なツールを活用し、エリアや店舗全体を活性化させることは、企業が売上を伸ばしていく上で重要」と強調した。
株式会社 産業編集センター
https://www.advertimes.com/special/shc/
お問い合せ
株式会社産業編集センター
http://www.shc.co.jp
〒112-0011 東京都文京区千石四丁目39番17号
E-mail:aiyama@shc.jp(担当 相山)