広告界最大級のイベント「全日本広告連盟大会」が今年5月、北陸新幹線開業に沸く金沢市で開かれ、全国の広告関係者をはじめ1400人が来場しました。広告界の業界団体である公益社団法人全日本広告連盟(全広連)の主催によるもので、今年で63回目を迎えます。
この連載は、全広連と宣伝会議とのコラボレーションの一環で発行した新聞「アドバタイムズ特別号」の記事の一部を転載するものです。新幹線開業で注目される北陸経済や、金沢の広告界・クリエイティブの今を紹介します。
この連載は、全広連と宣伝会議とのコラボレーションの一環で発行した新聞「アドバタイムズ特別号」の記事の一部を転載するものです。新幹線開業で注目される北陸経済や、金沢の広告界・クリエイティブの今を紹介します。
主要観光地の入場者数が2~3倍に
今年3月に金沢まで開業した北陸新幹線は、5月までの2カ月間で、速達タイプ「かがやき」の乗車率は平均53%、乗客数は平均で従来比3倍以上という高い数値を叩き出しています。それに伴い、金沢城や兼六園の入場者数も、やはり2~3倍に伸びています。
また今年12月までに開催が予定されているコンベンションは、1000人以上の規模のもので36にのぼり、すでにホテルの客室数やタクシーの数が不足するといったインフラの課題も挙がっています。
新幹線の開業は予想を超える経済効果を地域にもたらしています。金沢や北陸の経済レベルがどこまでベースアップするのか、まだはっきりわりませんが、おそらく4~5年は首都圏から金沢に行ってみようという動きが続くのではないでしょうか。
東京オリンピックが開催される2020年まではこの動きが続き、金沢の経済が今よりも一段上のレベルに引き上げられるかもしれません。
金沢の伝統工芸の歴史と技はユネスコに認められ、2009年にクラフト創造都市に認定されました。5月25日から3日間、世界69の創造都市の代表者が金沢に集結し「ユネスコ創造都市ネットワーク会議金沢2015」が開催されました。
創造都市のネットワーク活性化について議論を行い、今後は国を通すことなく、都市同士が直接つながりをつくる準備を進めていくことで合意しました。
また、文化庁は2020年に石川県と富山県で工芸サミットを開催します。このサミットを核に、2020年は多種多様な文化プログラムを用意して、たくさんの外国の方々に金沢を訪れていただけるようにしたいと考えています。