日本人はカンヌで何を語ったか②データ×クリエイティブを担う新たなチーム「Dentsu Lab Tokyo」

カンヌという場を使って面白いプロジェクトを実現する

カンヌ グレイ ダルビオンホテルにて。
左から真鍋大度さん、山本浩一さん、菅野薫さん。

——今年は電通以外にも様々な日本企業がカンヌでセミナーを行っています。かつて「アジアンダイバーシティ」をテーマに電通1社でやっていた頃とはだいぶ状況が変わりました。

山本:以前は、そもそもアジアの企業でセミナーを行っているのが電通だけだったので、アジアを代表してクリエイティブを紹介するミッションがあったのだと思います。でも時代は変わり、現在は「電通が個として何を主張したいか」にシフトしてきている。我々としては、古い言い方だけれど「西洋型のクリエイティブ」に対して一石を投じたいという思いでやっています。

——真鍋さん、菅野さんはカンヌをどんな場として捉えていますか?

真鍋:カンヌに来るのは今年で3回目ですが、普段僕はメディアアート系のフェスティバルに参加する方が多いです。カンヌは社会に実装する準備ができたものを議論する場、メディアアート系は実装される前段階のものを議論する場というイメージ。自分自身、興味があるのは後者の方ですね。カンヌでは今年になって「データ」部門を作りましたが、メディアアートの世界では10年以上前から議論をしています。ようやくここまで来たかという印象で、正直に言うと、カンヌで新たな発見や驚きはありません。ただ、自分にとってはイノベーションを感じないものでも、見せ方によっては高い評価を受けていたりして、そこは勉強になりました。

菅野:技術的な部分よりも、プレゼンのストーリーテリングのうまさが効いてしまうということはあるでしょうね。僕は個人的には、真鍋さんなど外部の優秀な方と面白いことを実現するチャンスの場として、カンヌを活用している部分があります。

真鍋:そうですね、僕も何かやる場だと思っています。

——ビョークとのお仕事を拝見できる日も楽しみにしています。ありがとうございました。


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