長い文章は読まれないサービス理解に課題感
─藤井さんの社内における役割とは。
藤井 私が所属する営業部コミュニケーショングループは、紙やWEBを通してお客さまとのコミュニケーションを担う部門です。その中で、私はWEBサイトを担当しています。
吉田 JALカードさんは、WEBサイトで動画を活用していらっしゃいますね。
藤井 昨年から動画の活用を始めています。JALカードのサービスは非常に多様で、お客さまに知っていただくと、もっとお得に利用いただけるサービスがありながら、うまくお伝えできていないという問題がありました。いかに、サービスを簡単にご理解いただくことができるか。この課題解決の手段として、動画を使うようになりました。
─今回、「解説動画」を制作してみようと思われたきっかけは?
藤井 JALカードのライトユーザーや、JALカードに少し興味はあるがWEBサイトの長い文書を読むほど、モチベーションがないという方々を、いかに取り込んでいくかが課題でした。
あまり知られていないお得なサービスを、ぱっと見て「あ、いいな!」と感じていただけるツールはないだろうか?そう考えていた時に「解説動画」の存在を知って。「複雑なトピックをわかりやすく伝え、共感させる」というsimpleshowさんのコンセプトが、当社の課題にぴったりだと思いました。
さらに知りたくなる動機づけとしての機能
─完成した動画を見ての感想は。
藤井 現在、4本の「解説動画」を制作・公開していますが、完成した動画を見て、「まさに、これが言いたかったポイントだ!」と思いました。WEBサイトには、社内の複数部門の情報が集約されているので、どうしても情報を盛り込みがちになってしまいます。その点、「解説動画」は多くを言えないからこそ、制作の過程を通じて、本当に言うべきこともシンプルに見えてくると思いました。
吉田 simpleshowには、世界統一の質問票があります。各質問項目を埋めていくと、大枠のシナリオが構築できる仕組みです。次に脚本会議を通じてターゲッティングを詰め、動画の制作を始めていきます。JALカードさんのような金融サービスだけでなく、あらゆる業種の難解なテーマに対応できるのは、このメソッドがあるからです。
社内に各業界の専門家はいませんが「情報整理のプロ」として、クライアントのコミュニケーション課題に向き合っています。
藤井 自分たちで動画を制作していた際、客観的に見た時に本当にわかりやすく仕上がっているかどうかの判断がつかなくなることがありました。その点でもsimpleshowさんには、わかりやすく伝えるための独自のメソッド・制作プロセスがある点もメリットに感じました。
例えばJALカードショッピングマイル・プレミアムの「マイルがたまるスピードは2倍以上」という表現手法などは目からウロコでした。
吉田 情報を整理し、詰め込みすぎないことが制作の基本です。特にJALカードさんのWEBサイトで公開するものだったので、ターゲットがもっと深く見たいと思うきっかけとして機能するよう、計算して作りました。
「解説動画」の先進国アメリカでインバウンドマーケティングに成功している企業の多くは、商品ページごとに1本の解説動画を公開しています。JALカードさんも、1サービスページの目立つ上部に1本の解説動画を公開されており、世界の成功モデルを率先されていて素晴らしいと感じています。
藤井 今回制作をしてみて、動画ですべてを語ろうとするのではなく、より深い情報を知りたいと思ってもらえる動機づけになるような位置づけでの活用が効果的だと感じました。動機づけしたあとに、サイト上でより詳細な情報も得られ、さらに申し込みまで完了する。
「解説動画」をフックとしたインバウンドマーケティングの手法をさらに充実させていければと思っています。制作した4本の「解説動画」を見た社内の他部門から「自分たちも、解説動画をつくりたい」という声が上がっています。
シンプルな「解説動画」はスマートフォンでも見やすいので、デバイスを気にすることなく様々なテーマで活用していけると考えています。
─ありがとうございました。
参照
株式会社 simpleshow Japan
http://simpleshow.com/JP