ジャックス、CLOで稼働会員増ねらう 紳士服のコナカが参加

クレジットカード事業などを手がけるジャックスは3日、予めクレジットカードに登録して使う特典サービス「カード・リンクド・オファー(CLO)」を始めた。利用者はクーポンなどを店頭で見せる必要がなく、使い忘れや期限切れを防げる一方、企業にとっては会員情報と購買履歴を分析でき、効果を測りやすいという利点がある。

実店舗向けの販促施策「カード・リンクト・オファー」には、「実物を見て買いたいタイプの顧客を取り込める」として、クレジットカード加盟店からも要望があったという(写真提供:Shutterstock.com)。

ジャックスでは、同社運営のネットモール「JACCS(ジャックス)モール」経由でカードに特典を登録する。期間内に指定店舗で買い物をし、登録カードで支払うと、ジャックスのポイントが貯まる。ポイントは「ジャックスモール」で使ったり、ほかのポイントなどに交換できる。引き落とし金額に充当できる「Jデポ」も付与される。

第一弾として、紳士服のコナカが参加した。今後は提携企業の拡充を目指す。データ・マネジメント・プラットホーム(DMP)を用い、購買データや会員属性とWebの閲覧履歴、広告接触・反応履歴などを掛け合わせ、顧客の嗜好に適した特典の配信などを行う。加盟店舗側からも顧客の来店促進に期待がかかる。DMPはデジタルガレージが提供した。

狙いは既存顧客の活性化にある。ジャックスの2015年3月期のカード会員数は672万人で、前年比61万人増だった。1年間に1回以上カードを使う「稼働会員」の数は342万人で、稼働率は50.9%。ジャックスはCLOを通じて顧客の利便性を高め、ショッピング取扱高の底上げを図る。15年3月期の同取扱高は前年比13.5%増の1兆429億円だった。


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