——転機となった仕事は?
山本:WAKEですね。TCC最高新人賞を受賞した事もありますが、自分のカラーというか、得意な分野を知ってもらえて、お声がけいただく機会も増えました。
佐藤:サンシャインサカエのCMです。国内・国外の広告賞を受賞できて、そこから面白い仕事が増えていきました。
安達:文化放送主催のラジオCMコンテスト。そこで、2年連続で入賞しました。2回目にはグランプリも獲れて。その2本のラジオCMでTCC新人賞も獲れて。周りの僕を見る目が変わって仕事がやりやすくなりました。
——普段どうやって企画している?
山本:どうしても佐藤さんに聞きたかったんですけど、カレーメシのCMはどうプレゼンを通して作ったんですか?
佐藤:「とにかく狂ったことがやりたい」というオリエンを受けたんです。クリエイティブから出たキーワードは、「カオス」「ドメスティック」「懐かしいけど今っぽい」など。基本的にはカレーメシくんがただ商品説明をしているだけの内容を、めちゃくちゃにしてほしいというオーダーでした。
山本:企画する時はどんな感じですか?
佐藤:ペンと紙。絵は鉛筆と紙で、仕上げはイラレを使って。大体、渋谷のサンマルクカフェで考えています。
山本:GUのCMはセリフ主体ですが、どのようなプロセスで企画しているんですか?
安達:絵は、ファッションのCMらしく女性が一目見て「ステキ」「カワイイ」となる世界観を。セリフで、企業や商品が伝えるべき事を、ユーモアを加えて書いています。ローラ・アントワネットが「1000万円のスカートを買う女性って、どう思う?」という質問を投げかけるCMがあるのですが、安い物を買うという行為を、賢い買い物をしているという価値に転換しようと企画しました。
山本:ワンダーコアは?
中塚:オリエン時に聞いた、「体を倒すだけで腹筋が鍛えられる」という商品特性に忠実に企画しました。それをどう面白くするか。倒す、倒される…、ストレートにいったらこうなるよなと、順を追って考えました。キャスティングで宇梶剛士さんを起用したのは、コワモテの人に可愛いことをやらせると面白いなと思ったからです。