——CMの効果を感じる時は?
安達:GUの「世界三大美女子会」CMはガウチョパンツを中心に、売上アップに貢献できたし、世の中にガウチョ・ブームを起こす一翼を担えたと思います。
佐藤:「ぺーぺこちん!」が流行る、パロディ化される時に効果・影響力を感じます。カレーメシでは、視聴者の方がCMを加工するMAD動画が流行って面白いものもたくさんありました。MAD動画のひとつは制作者に許可をとり、実際にテレビで流したりもしています。
山本:最近、一般の人が作ったWAKEのパロディ動画が増えていて、嬉しいですね。
——Webムービーてどう?CMは今後変わっていく?
山本:CMプランナーでも、CMだけではなく、企業の課題を映像で解決していく仕事に変わっています。その視点にたつとWebでも根本はやることは同じです。ただ、CMとWebムービーでは、見る人の姿勢が能動的か受動的かで違いはあり、作り方を変える必要がありますね。
安達:考えるべきは、たとえば「テレビCMでメジャー感を植え付け、WebCMで若者に拡散させよう」、など動画という武器の使い分け。どのメディアで、誰に何を訴求するかをきちんと計算すること。
佐藤:CMは30秒、15秒と時間が決まっていますが、Webは尺もない。その分、人に見せ続ける工夫は必要だと思います。例えば、僕が作ったブレンディのWebムービーは2分30秒もある。そこで離脱させないように、「この学生達は何なんだ?」→「どんなイベントなんだ」→「主人公はどこに就職する?」と飽きさせない構成を考えています。
中塚:商品を売るならCMで認知度を上げて、Webを使う時は話題化させたい時と聞いたことがあります。
安達:カップヌードル 「Pasta? Not Pasta? 篇」のWebムービーは、話題になって商品もバカ売れしていると聞いたので、一概にWebは話題化のみとは言えないかもしれません。Webムービーとあわせて、それがネットニュースやテレビのワイドショーに取り上げられる道筋は、商品を売る上でかなり有効だと思います。TVCMは商品自慢をしているものが多い一方、WebCMは取り組み自体が面白いものも多く、ワイドショー好みかもしれません。