就活話から制作秘話まで!話題CM制作者4人の特別セミナー

最後の質疑応答では、参加者から多くの質問が寄せられた。

質問者1:CMディレクターは、100人以上のスタッフをまとめることもある現場の中心。佐藤さんが現場での雰囲気づくりで心がけていることはなんですか?

佐藤:いまだに撮影の時はプレッシャーを感じるし、緊張感、責任感がある。僕はタイプ的に現場を盛り上げたり良い空気づくりはできないので、自分のつくりたい画を撮ることに集中してます。

質問者2:私も佐藤さんへ質問です。CMディレクターになって、師匠がいなくてよかったことはなんですか?

佐藤:ディレクターの師匠がいたことがないので、それがよかったことなのかわかりません。演出の基本を誰かから学んだわけではないので、セオリーから外れることをしているかもしれないという認識はあります。ただ感覚や感性で自分が面白いと思うことを自由にやっているだけです。

質問者3:理系で大学院に通っていて、来年就職活動が始まります。理系出身の山本さん、安達さんは広告以外の会社も受けていましたか?

山本:最初から広告業界には行きたいなと思っていたのですが、受からないだろうと思い、金融も製薬も製造もすべての業界を受けました。そうしたら、運良く全て通って自信がついて今の会社に入れた感じですね。いろいろな業界を見るのも面白いのでお勧めします。

安達:学生時代、広告以外は外資系コンサルを受けてました。インターンにも行きましたが、そこで出る課題は、ある商品の売上UPとか、新規事業を考えるとか、広告会社で出る課題とそれほど変わりません。ただ、アウトプットが面白くない。ロジックの積み立てだけで終わるという感じ。広告は、アウトプットが世の中を楽しくさせたり、人のココロを動かしたりする。そこの違いは僕の中では大きくて、圧倒的に広告会社が良いなと思いました。広告は、8割は理詰めで、2割でクリエイティブジャンプが必要。理系出身者は8割の理詰め部分は得意だと思うので、向いているかもしれません。

山本友和(やまもと・ともかず)
電通 コピーライター/CMプランナー

熊本大学大学院で爆薬を研究。2004年電通入社。7年間の営業局勤務を経て、2011年よりクリエーティブ局。ダイハツWAKE TVCM/「WAKE兄弟」で、2015 TCC最高新人賞を受賞。宣伝会議CMプランニング講座修了生。

 

中塚未央(なかつか・みお)
博報堂 CMプランナー

武蔵野美術大学卒業後、2007年に博報堂入社。今年、ショップジャパン「ワンダーコア」のTVCMで、TCC新人賞&ACCシルバー(‘14)を受賞。最近の仕事は、日清焼そばU.F.O.、日本コカ・コーラ、高須クリニック、ピップ、マツモトキヨシLINEスタンプ「マツポリちゃん」など。

 

安達和英(あだち・かずひで)
電通 CMプランナー

東京大学工学部卒業、新領域創成科学研究科修了。2005年に電通に入社し、営業局に配属。2年目でクリエーティブ局に異動、今に至る。TOYOTA VITZ「スニーカーシリーズ」、GU「ローラ・アントワネット/世界三大美女シリーズ」、KIRIN 淡麗「淡麗なる船乗りシリーズ」、NTTドコモ「得ダネを追えシリーズ」、radiko.jp「ラジコの挑戦」などを手がける。

 

佐藤渉(さとう・わたる)
ティー・ワイ・オー CMディレクター

2006年入社。最近の仕事に、PlayStation 4 「山田孝之、バットマンに没頭マン篇」、ロッテ「Thinking Dogs、サイモン利根川 ウェル噛むシリーズ」など。Spikes Asiaブロンズ、ADFESTニューディレクター・ロータス、同フィルム・ロータス・ゴールド、CLIOシルバーなど国内外で受賞多数。

 

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