悩み続けて20年、PRパーソンの僕が考える、パブリック・リレーションズ発想をマーケティングに活かす道

「ツッコミどころ」、「ギャップ」をつくる

広がるコンテンツをつくるポイント、コアアイデアの発想法として、やはり「ツッコミどころ」というキーワードが議論の中でもよく出てきます。

もちろん企業やブランドによって、トンマナの違いはあると思いますが、消費者が思わず発信したくなってしまう状況をつくるには、ただ面白く反応をするスキがあるというだけでなく、「この企業やブランドが、ここまでしちゃうの?」というギャップや意外性なども重要なのだと僕は感じました。

特にすでに認知度の高いブランドの場合、既存のブランドイメージとギャップがあったほうがソーシャル上では広がりやすいのではないでしょうか。

用意した「ツッコミどころ」に対して、「のっかる」「かぶせる」など、消費者からの共感・共鳴を得ることで、自走するブランデッドコンテンツが完成するのかもしれません。

ブランデッドコンテンツなんて、もう古い、イマドキでないという声もあります。確かに、広告枠に囚われないブランドに関する活動・コンテンツという考え方はとりわけ新しいものではありません。

しかし日本において、ブランデッドコンテンツはまだまだ黎明期なのではないかと僕は感じています。

ブランドが全面に出る、ブランドが主語になる、といった時に、どうしても「伝えたいメッセージ」を中心に考えてしまう場面は、まだまだ多くあります。

消費者が面白いと思うのか、またそれをソーシャルメディアなどで伝えたいと思うのか、マスメディアはその話題を取り上げたいと思うか、世の中の流れと逆行していないか。さまざまな関与者のインサイトを探りながら、そのブランドとつながっていくようなコンテンツを開発することに関しては、挑戦は始まったばかりです。

そして、こういったパブリック・リレーションズ発想でブランデッドコンテンツをつくり、それを広めていく情報設計を行うことができるのは、たえず消費者のことやマスコミのこと、世の中のことを考えながら、現場で働くPRパーソンなのだと思っています。

これが20数年間、クライアントのマーケティング課題にPRで何が貢献できるのかと悩みながら働き続けてきた僕のひとつの答えです。

そして、今まさにこの考えに共感していただき、一緒にお仕事させていただいているクライアントの気持ちにしっかりと応えられるように、さらに精進をしていきたいと思います。

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赤坂 幸正(インテグレート 執行役員)
赤坂 幸正(インテグレート 執行役員)

1969年宮城県石巻市生まれ。1992年大学卒業後、PR会社株式会社コムデックスに入社。長崎県のハウステンボスを中心に、福岡や佐賀などを巻き込んだディスティネーション企画を推進するなど、マーケティングPRの基盤を築く。さらに、2000年初頭に「アセロラ」「ココア」「機能性ヨーグルト」など食品分野における機能性PRのプロジェクトに数多く参画。
2007年株式会社アイ・エム・ジェイとインテグレートのジョイント企業3iへの参画を経て、2008年からインテグレートに所属。アカウントプランナーとして、マーケティング課題解決に向けた戦略シナリオとコンテンツ制作、統合型エグゼキューションプランニングに従事。

2009年より日本PR協会主催のマーケティングPRプランニング講座の講師も務める。

赤坂 幸正(インテグレート 執行役員)

1969年宮城県石巻市生まれ。1992年大学卒業後、PR会社株式会社コムデックスに入社。長崎県のハウステンボスを中心に、福岡や佐賀などを巻き込んだディスティネーション企画を推進するなど、マーケティングPRの基盤を築く。さらに、2000年初頭に「アセロラ」「ココア」「機能性ヨーグルト」など食品分野における機能性PRのプロジェクトに数多く参画。
2007年株式会社アイ・エム・ジェイとインテグレートのジョイント企業3iへの参画を経て、2008年からインテグレートに所属。アカウントプランナーとして、マーケティング課題解決に向けた戦略シナリオとコンテンツ制作、統合型エグゼキューションプランニングに従事。

2009年より日本PR協会主催のマーケティングPRプランニング講座の講師も務める。

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