カンヌは1年間のグループの成果を確認し、検証する場—Thomas Le Thierry(Vizeum)

——ビジネスの見地から、カンヌライオンズはどんな意味を持つ場所ですか?

カンヌで過ごす時間は私たちにとって3つの意味があります。

1:
私たちがグループとしてこの1年で何を成し遂げたのかを確認する場。自分たち自身の歩んできた道を振り返り、それが広告界でどう評価され、カンヌライオンズの求めるものにどれだけ近いかを見ます。

2:
カンヌはまた、広告界に関わる人間が一斉に集う場でもあります。クライアントに会い、メディアやデジタル畑の人たち、テクノロジーやコンテンツ専門のパートナーたちと話をする場です。広告界のリーダーたちに会い、新たな才能を見つけるビジネスの場です。ここに来た人は、広告界が持つエネルギーとその変化を肌で感じ、新たな視点や展望が得られるはずです。

3:
最後に、カンヌは実際にプロジェクトを進めるのにも素晴らしい場所です。なぜなら、ここには多くの仕事の関係者が一同に集まっているからです。去年はここでアンハイザー・ブッシュ・インベブの仕事に取り組んでいました。場所と時間を共有し、顔を合わせて仕事ができれば、プロジェクトは大いにはかどります。

——特に印象に残ったセミナーはありますか?

電通イージス・ネットワークのジェリー・ブルマンCEOと、自転車ロードレースのチーム「Team Sky」の創設者デイブ・ブレイルスフォードのセミナーです。「勝利」をもたらすものは何か?について彼らは話していました。かつてなく興味深いディスカッションでした。変化する環境の中では、勝利することのみが成長をもたらし、成長だけがより俊敏な動きを可能にする。成長は戦いの母であり、勝利は常にその中心にあるという話でした。我々Vizeumは今年も驚くべき売上をグループに提供しただけではなく、グループの中でも年30%という最も高い成長率を実現しています。

求められる以上の結果を出すこと、チーム内の調和を生み出すこと、個人とチーム両方のレベルで計画立てて成功を目指し、その結果に責任を取っていくこと…このディスカッションでは、とてもオープンにそしてシンプルに、成功するための秘訣が語られていました。あらゆるフィールドで共通する話だと感じます。

Thomas Le Thierry
英国に本拠地を置くメディアエージェンシーで、デジタルメディアに特化したコミュニケーション・プランニングを強みに世界40カ国以上で事業を展開するVizeum(ビジウム)でGlobal Presidentを務める。


cannes_report


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