インナーコミュニケーションフォーラム2015 レポート
求められる関係性の再構築
なぜ、今インナーコミュニケーションが重要視されているのだろうかーー。基調講演ではクリエイティブディレクターの広瀬さとし氏と産業編集センターはたらくよろこび研究所の相山大輔氏が登壇。相山氏は重要視される背景を「関係性の再構築が求められている」と分析した。
終身雇用や年功序列などの制度は日本企業特有の伝統的な経営スタイルだが、これらはもはや「過去の遺物」にほかならない。いまや社員の契約形態や働き方の多様化、市場の競争の激化に伴い、会社と社員、そして社員同士の関係性が変化してきている。
そのなかで、「会社がバラバラにならないような旗印」として注目を集めているのが、インナーコミュニケーションなのである。
社内広報は「選択の時代」へ
従来通り、社内報をただ黙々と制作し続けることがステークホルダー同士の関係性の再構築につながるのだろうか。変革や競争力、そして社内の団結を生むのだろうか。答えは否だ。コミュニケーションの目的、ターゲット、ツール、それらひとつずつを戦略的に見定めなければならない。インナーコミュニケーションも「選択の時代」に突入している。
そうした時代において、広報というポジションは今後社内で重要な役割を果たすことになる。
「広報とは、会社を俯瞰して捉えることができる位置にいる立場。社内の至るところに転がっている情報は一つひとつが武器である。それをかき集めることで、会社の競争力につながるような施策にどんどんチャレンジしてほしい」と広瀬氏は語る。
そして、「インナーコミュニケーションに本気で取り組むことで、会社を変えることができる」と広報担当者に向けたメッセージを送った。
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