クリエイティブを一生の仕事にしたいと考える人に、今後のキャリアを支援するプロジェクト「しゅふクリ・ママクリ」(運営:マスメディアン)が1日、スタートした。第1回目のインタビューは、読売広告社のママクリエイター 太田理奈子さん。自他共に認める「体育会系」の太田さんは、出産や育児を通して仕事に対する心情が変化したという。クリエイターならではのユニークな教育方法や、精神面での「仕事と家庭の両立」について聞いた。
——太田さんのご出産前と後のキャリアについて教えてください。
私は1999年の新卒入社です。クリエイティブ局に配属され、コピーライター・CMプランナーとしてテレビCMを中心に、企画から撮影、編集、最後の納品までを担当していました。
その後、2008年に出産。私が読売広告社内で女性社員第一号の育休取得でした。出産後も特に部署異動はなく、そのままクリエイティブ局に戻りました。息子の保育園への入園のタイミングに合わせて、育児休暇9カ月目で仕事に復帰したのですが、かなりハードでしたね。息子を寝かしつけた後に、近くに引っ越してきてくれた義父母に頼み、タクシーで編集作業や打ち合わせに行ったり。家に帰ってからも12時や1時に電話がかかってきたので、手が離せないときは営業からの電話を息子に出させていました(笑)。営業が幼児語で「ママとっちゃって、ごめんね」とか言っていたこともありましたね。土日は、息子を編集室や会社にもよく連れてきていました。
この生活を3年間続けたのですが、さすがに厳しくなり、断腸の思いで今のコミュニケーション統括という部署に異動させてもらいました。会社やスタッフ全体を管理する部門で、私は教育・PR部門を担当しています。ただ、クライアントの課題を解決するという意味では、今の部署も前の部署もあまり変わりませんね。
最初は新しい部署に異動して、「どうなっちゃうのかな、私」って思っていたんですけど、いつからか「同じようにやればいい」と吹っ切れました。撮影・編集で徹夜がなくなると思えば、よりハッピーだと思って。
続きは、『しゅふクリ・ママクリ』「復帰後のお仕事—NEBUTA STYLE」へ続く