秋山具義がアートディレクターをめざすキッカケは糸井重里

広告という狭い世界を出て、もっと“広く”いたい

長谷川:具義さんは、中目黒で「マルテ」というイタリアンバルの経営もしていますよね。飲食店を始めることになったきっかけは何ですか?

秋山:食べ物を囲んで仲間が集まる。そういう場がつくりたいと思ったんです。コミュニケーションのツールとしての飲食のデザインをしていきたいなって。それから、もうひとつ。太田和彦さんというグラフィックデザイナーが、居酒屋に関する書籍を出したり、『dancyu』によく出ていたりしているんですね。そういうふうに「食」というテーマで雑誌の特集に呼ばれるのはうらやましいな、とずっと思っていたんです。やっぱり、広告の雑誌に出ても、世の中の人は誰も知らないじゃない。広告って囲まれた世界だから。

長谷川:たしかに「TCC」も、「東京コピーライターズクラブ」より「東京コスメティッククラブ」のほうが有名ですもんね…。

秋山:デザインで狙っても、広がりが持てないんですよ。でも、自分が「食」の場を持っていると、そこからいろいろなことができるんです。

絵のイメージを持っているコピーライターと一緒に働きたい

長谷川:最後の質問です。僕はこれから独立してフリーになるのですが、具義さんは一緒に働くとしたら、どんなコピーライターと働きたいですか?

秋山:コピーライターでも、絵のイメージを持っている人がいい。逆にアートディレクターでも、言葉のイメージを持っている人がいい。たまに線を引きたがる人もいるけど、融通が利く人がいいですね。例えば、アートディレクターが発した言葉をうまくまとめてくれたりするコピーライターなんかは、活躍できると思いますよ。

長谷川:具義さんも、アートディレクターですが、コピーも書きますよね。4年前くらいに大島優子さんのビジュアルに「わたしと赤ちゃん作らない?ネットでね。」(編集部注:AKB48の公式プロバイダーサービス「AKB OFFICIAL NET」の広告)という具義さんのコピーを見たとき、「これが拡がるコピーかぁ」と思ってそれ以来お手本にしてますよ。いつか一緒に仕事ができるように頑張ります。今日はどうもありがとうございました。

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長谷川哲士(株式会社コピーライター代表)
長谷川哲士(株式会社コピーライター代表)

島根県出身でリクルートに入社し、フリーを経て面白法人カヤック コピー部へ。
2015年の頭に12月31日でカヤックを退職することを宣言して働く。平成27年7月7日に株式会社コピーライターを設立。ドメインはcopywriter.co.jpを取得。フォロワー13万人越えのTwitterアカウント「コピーライッター」の中の人。これまで書いたコピーは、「元カレが、サンタクロース。」(なんぼや)、「そうだテンガでいこう」(TENGA)、「面白法人カヤックの、いちばん面白いコンテンツは、仲間です。」(カヤック)など。

Twitter:@aseetsu
facebook:copy.writter

長谷川哲士(株式会社コピーライター代表)

島根県出身でリクルートに入社し、フリーを経て面白法人カヤック コピー部へ。
2015年の頭に12月31日でカヤックを退職することを宣言して働く。平成27年7月7日に株式会社コピーライターを設立。ドメインはcopywriter.co.jpを取得。フォロワー13万人越えのTwitterアカウント「コピーライッター」の中の人。これまで書いたコピーは、「元カレが、サンタクロース。」(なんぼや)、「そうだテンガでいこう」(TENGA)、「面白法人カヤックの、いちばん面白いコンテンツは、仲間です。」(カヤック)など。

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