子育ては、クリエイティブで何倍も楽しくなる!—読売広告社 太田理奈子氏インタビュー Vol.2

【前回記事】「子育ては、クリエイティブで何倍も楽しくなる!—読売広告社 太田理奈子さんインタビュー」はこちら

クリエイティブを一生の仕事にしたいと考える人に、今後のキャリアを支援するプロジェクト「しゅふクリ・ママクリ」。連載2回目も、前回に続き、読売広告社の太田理奈子さんの話を紹介する。今回は、広告業界ならではのクリエイティブが光る教育方法や、精神面での工夫について聞いた。

経験したこと全てを肥やしに

——ご出産はいつから考えていましたか。

私は子どもが昔から大好きだったので、何となく35歳くらいまでには欲しい、と思っていました。ただ、いざそのタイミングになったときには、すごく計画的に「家を建てて、はい、次は子どもを作りましょう」といった具合に、まるで仕事のスケジュールのようでしたね(笑)

——子育てでの工夫はありますか。

お子さんのスケジュール写真

経験したこと全てが肥やしになるのは、仕事も教育も同じです。息子が生まれて、悪さをするようになった時も、ただ「ダメ」とは言わないで、「どうしたらこの子は振り向くかな」と考えるんです。「この商品を食べたくない人に、どうやったら食べたいと思わせられるか」ということと一緒です。

ひらがなも「覚えなさい」と押し付けると覚えないのですが、ペットボトルの白いキャップに「あいうえお」を全部書いて、自分で好きなことばを作ってみなよ、とやると「うんこ」とか作るんです。それで、「ママ、んが足りない」とか言って「ちんちん」とか「ち」と「ん」を足してくれ、という感じで、息子はとても早く文字を覚えたんですよ。

自分が必要な文字を足していけばいいじゃないか、という気分でやると「ママ、なんとかを書いて」と息子から言うようになり、ただ「勉強しなさい」じゃなくなります。

——忙しくて、余裕が無くなることはありますか。

お母さんって、キーってなって、ガーって怒りたくなるし、それは私も分かるのですが、1度イライラし始めると状況はどんどん悪くなるだけなので、土日など時間がある時に改善するのが良いと思います。

私は息子にも「自分の責任」を感じてもらえるように仕向けています。息子のスケジュールを私が作ると、もしできなかったときはこちら側に非があることになってしまいかねないので、息子に書かせて、それができなかったときは「忘れちゃったの?それは残念だったね」という風に、自立心を育てるようにしています。

夜寝る前は「世界で一番大好き」と、抱きしめるのを欠かしませんけどね。息子がぎゅっと抱きしめ返してくれるのがたまりません。

続きは、『しゅふクリ・ママクリ』「後ろめたく働かないために」へ続く

太田 理奈子(おおた・りなこ)
1999年 株式会社読売広告社入社、クリエイティブ局配属 コピーライター/CMプランナー。2008年出産後育児休業(女性社員第一号)。2009年クリエイティブ局に復帰。2012年4月コミュニケーションデザイン統括局へ異動。主な仕事として、東京ガス(2001年~)商品ロゴ、プロモーション、CM(約50本制作)。ネーミング&ロゴ(「ピピッとコンロ」「ラックリーナ」「MiSTY」「SOLAMO」)。明治 果汁グミ(2011~2012年)「メグミとタイヨウⅠ~Ⅲ」(CM+SNS+店頭 統合型CP)。竹浪比呂央ねぶた研究所(2014年~)NEBUTA STYLE KAKERA PRビデオ。
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