【前回記事】「子育ては、クリエイティブで何倍も楽しくなる!—読売広告社 太田理奈子氏インタビュー Vol.2」はこちら
クリエイティブを一生の仕事にしたいと考える人に、今後のキャリアを支援するプロジェクト「しゅふクリ・ママクリ」。今回のインタビューは、ライトパブリシティの国井美果さん。コピーライター、クリエイティブディレクターとして、多くの広告を世に送り出してきた国井さんに「母になって初めて見えてきたこと」「子育ての環境」について聞いた。働く母親がすべきこと、働く母親のためにできることは何だろうか。
人生設計を立てる余裕なんてなかった
——入社してからのキャリアを教えてください。
私は1994年に、コピーライターとしてライトパブリシティに入社しました。最初は先輩の下について、現場で仕事の流れを覚えたり、書いたコピーを添削してもらったり。コンクリートや防音壁のカタログのコピーを書くために資料を調べて簡潔にまとめるなど、仕事の基本を学びました。そんなかで、次第に大きなキャンペーンに関わらせてもらうようになりました。
その頃は毎日が残業。仕事に夢中で「結婚したい」と考える余裕はなかったです。「結婚したくない」と思っていた訳ではないのですが、自分の人生設計を立てる余裕なんてありませんでした。
——結婚してからどう仕事と家庭を両立していますか。
結婚したのは2003年、相手は同じ会社のアートディレクターです。それから3年で長女が産まれ、いまは9歳。小学3年生です。パパは育児にはかなり協力的…な方だと思います(笑)。休みの日にごはんを作ってくれたり、朝は子どもを送ってくれたり。同じ会社なのでお互いの状況を理解しやすいです。
また、とても良いシッターさんを知人からご紹介いただき、週に3回くらい来てもらっています。自分に合ったシッターさんにめぐり会うのもなかなか難しいと聞いていますし、すごくラッキーでした。東京近郊に住む母もしょっちゅう来てもらっているのですが、もう70代ですから。ちょっと前にシッターさんのマッチングサイトで事件もありました。でも、誰か預かってくれる人がいないと、仕事にも行けない状況なんですよね。
続きは、『しゅふクリ・ママクリ』「保育園のためか、仕事のためか」へ続く