本当にここでセミナーを?ユニークな会場の数々
カンヌライオンズでは、メイン会場に隣接するビーチがレセプションパーティーの会場になったり、サウス・バイ・サウスウェスト(SXSW)2015では、日本をテーマにしたデイタイム・イベント「JAPAN DAY」が新しくオープンしたクラブ「ハイランドラウンジ」を会場に行われたり…。
国際的な広告関連イベントでは、飲食店やライブハウス、クラブといった、いわゆる“ふつうのイベントホール”ではないユニークな場所が、セミナーやパネルディスカッション、ワークショップの会場として使われることがよくあります。Advertising Weekも例に漏れず、ユニークな会場がいくつも存在します。
アメリカンレストランの「ハードロックカフェ」や、かつてはブロードウェイシアターだったイベントスペース「リバティシアター」、ジャズやブルースを聴きながら食事を楽しめる「B.B.キング・ブルース・クラブ&グリル」など…。会場内では、お酒や軽食を楽しみながらセッションを聞くことができたり、空き時間にマッサージを受けたりすることができます。
AWに来場する多くの人にとって、最も重要な目的は、業界内の親しい人との交流を深めたり、知り合いたい人とコンタクトを取ったり、しばらく会えていなかった人と再会するきっかけにしたりといった「ネットワーキング」だといいます。
AW期間中は、公式に発表されているセミナーやワークショップのほかに、エージェンシーやプロダクションが主催するクローズドなパーティーなども複数行われているようです。セミナー会場の出口付近で講演者と待ち合わせをしてランチやディナーに出かけたり、会場脇でドリンク片手にじっくり話し込んだり…といったシーンも、とても多く見られます。
AWとしては、業界のキーマンや最前線で活躍するトップクリエイター/マーケターをできる限り多くイベントに集めることで、イベントとしての価値を高めることができ、それはスポンサー企業に対するセールストークにもなり得ます。
業界内に数多くあるイベントの中でも、AWに訪れたい!という人を増やすため、前述のようなユニークな場所を会場にし、そこでの体験価値を最大限に高めるための企画や演出に余念がないのだと思います。