BBC日本語版サイト開設、ネット時代のジャーナリズムへの挑戦

——他ニュースサイトとの差別化戦略について

ローンチイベント後にインタビューに答えた
BBCワールドジャパン
マネージング・ダイレクターの渡辺雄二氏

国内のニュースとは直接は競合しないと考えている。BBCのニュースはそのコンテンツ自体が独自性を持っており、差別化の要素になる。BBCらしさが日本のニュース市場では価値になると考えている。

——BBCらしさとは?

一言で言えば、生きたニュースを公平・中立な視点から伝えることできること。生きたニュースとは、100カ国にいる2000人の記者が、現地に根差した見識を持ってニュースを発信できるというネットワークがあるからこそ実現できる。また、英語の記事では1日に500本近くの記事がつくられており、そうしたスケールは世界随一。今回オープンしたサイトでは、その中から日本にとって有意義なニュースをキュレーションしていく。

——日本でのユーザーを開拓していく戦略は?

まず現在、英語のニュースサイト「BBC.com」ヘの日本からのアクセスは月間 800 万ページビューを超えており、もともとニーズはある。そうしたベースがあると同時に、国際ニュースに対する日本のユーザーの関心の高まりもある。今年はじめに世界情勢についての関心度合の調査をしたところ、国際ニュースに興味がないと答えた日本の人はたったの3%で、4分の3の人が関心は強くなっていると答えた。日本人の世界的な問題への関心は高まっている。また、すでに国内のメジャーなメディアとの提携を進めており、BBCのニュースを読んでもらうための多くの“入口”をつくっている。

——メディアとしてのマネタイズは?

グローバルでも広告を主体としたビジネスモデルであり、ここ日本でもそのモデルを踏襲していく。現状では課金モデルは考えていない。


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