電通、インドの広告会社買収 17年までに国内2位へ拡大図る

電通は19日、インドの広告会社ファウンテンヘッド・エンターテインメントの買収を発表した。オンラインメディアを活用した顧客の獲得・維持に強みを持つ。海外本社の電通イージス・ネットワーク(DAN)を通じて株式90%を取得し、将来的には完全子会社化する計画。2016年にもインド子会社のpsLIVEをファウンテンヘッドに合併する。

電通が19日買収を発表した印広告会社ファウンテンヘッド・エンターテインメントは、インド最大の商業都市ムンバイ市に本社を置く。写真は市内最大の「チャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅」。駅舎は英国の植民地時代をほうふつとさせる。
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DAN南アジアのアシシュ・バシン会長兼CEOは、「2017年内をめどにDANはインド2位の規模を目指す計画があり、今回の買収はその一環」と述べる。複数の調査会社の推計によれば、インドの2015年の広告費は約7900億円前後で、17年には8900~9000億円に伸びる見込み。米調査会社イー・マーケターは同年、オンライン広告シェアを4割としている。

米化粧品大手エスティ・ローダー傘下ブランドのEメールマーケティング、オンライン広告運用から、インドに拠点を置く多国籍企業の見込み顧客獲得まで、ファウンテンヘッドの業務範囲は広い。印自動車最大手マヒンドラ・アンド・マヒンドラが出資する音楽の祭典「マヒンドラ・ブルース・フェスティバル」のFacebook運営も担う。同社が担当した結果、ファン数が2500人から20万人にまで拡大した実績もあるという。

ファウンテンヘッドの2015年3月期の総収入は約6.3億円(3億4000万インドルピー)。1994年設立で、従業員数は205人。インド最大の商業都市ムンバイ市に本社を置く。ほかに、バンガロールやデリーにも拠点がある。


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