グーグルやフェイスブックに迫れるか。AOLはこのほど、モバイル広告取引プラットホームのミレニアル・メディアの買収を完了したと発表した。買収金額は約2億5000万ドル(約301億円)。同社の買収により、子会社のAOLプラットフォームズ・ジャパンを通じ、日本でもスマートフォン向けアプリにRTBによる広告配信をスタートさせる。
現状、広告ネットワークでの配信が一般的なアプリ向け広告で、ミレニアル・メディアは、プログラムによるオークションで自動売買するRTB(リアルタイム・ビッディング)形式の広告配信を行うのが特徴。本国のミレニアル・メディアが注力する分野で、「日本でもアプリ広告のRTBで勝負をかける体制が整った」(AOLプラットフォームズ・ジャパン)。
ミレニアル・メディアから広告配信を受けるアプリの数は世界で6万5000超。到達人数の頭数は10億人だという。米国では1億9000万人、日本のほかにシンガポールや英国、フランス、ドイツも主力の市場だ。
米調査会社イー・マーケターの推計では、モバイル広告は2015年、米国のオンライン広告全体の半数以上を占める見込み。しかし、ミレニアル・メディアの米国モバイル広告シェアは0.3%の1億120万ドル(約122億円)で、グーグルの32.9%、フェイスブックの19.4%からは大きく水をあけられている。
「AOL」に関連する記事はこちら