みんなが知っているネタはリツイートされる
森もり子:何もツイートしなくても、1日に数人ずつフォロワーは減っているんです。そして1回つぶやくと、どんな内容でも数人からはフォローを外されるんですよね。減っていく人数を超えてフォローされると増えるということになります。
とおるくん:まったく一緒です。なんていうか、コインゲームをしている気持ちなんですよね。手持ちのコインを手放してどれだけ回収できるか。僕はそれを楽しんでいます。いまは週に1度しかつぶやいていませんが。
僕にとってTwitterは、ゲームみたいなものかもしれません。
長谷川:「これはリツイートされる!」というのはどんなつぶやきですか?
とおるくん:みんなが知っているネタです。例えば、福山雅治が結婚したとか。これはあまりリツイートされないだろうけど書いてしまおう、というときもありますけど。
森もり子:需要のあるものを一定のクオリティで供給し続ければ、フォロワーは増えます。同じことを継続してやるのが大事だと思います。
長谷川:一度思いっきりバズればフォロワーが増えそうな気がしますが、そうではないんですね。
批判されても、その反応はだいたい正しい
長谷川:もり子さんは、発売したLINEスタンプをTwitterで発表して人気に火がつき、いまは会社を辞めて独立しているんですよね。
森もり子:LINEスタンプを出す前から「今年会社を辞めよう」と思っていたんです。そしたら運良くLINEスタンプが売れて、ちょっと貯金ができたので辞めました。いまは本を出したり漫画やコラムを書いたりしながら暮らしています。
長谷川:会社を辞めてみて、どうですか?
森もり子:会社員時代より不安じゃないですね。心地良いというか。会社員のときのほうが、将来どうなるんだろう、ここから抜け出せないんじゃないか、という不安がありました。
いまはある程度、何でもできるんですよね。だめだったら、また何かすればいいし。少なくともあと1~2年は、自分の生活を維持できるだろうという楽観的な予想があります。30歳より先のことは考えていません。
長谷川:フリーランスと会社員は、何が違うと思いますか?
森もり子:いまのほうが、人と関わらなくていいので楽です。毎日、目上の人と関わるのが疲れるんですよね。どんなに仲がいい人でも、他人から「お前」とか呼び捨てにされるのが嫌で。そう呼ばれると心を閉じちゃうんですよね。
長谷川:Twitterでは現実よりもっと無礼な人が多いと思いますが…?
森もり子:直接言われるわけではないので、あまり気にならないですね。ときどき、「なんでタメ口なの?」と思うこともありますけど。無礼な人もいますが、会ったら多分いい人なんだろうなって。来世で仲良くしたいなって。
とおるくん:僕は知らない人に「よっ!とおる」とか言われても、「よっ!」って感じですよ。ここに書けないような暴言を吐かれても、「おう」って。むしろ送ってくれてありがとうというか、悪い気持ちにはならないです。僕の場合はあくまで“キャラクターちっく”なので、送っているほうもきっと矛先が分からないんだと思います。
長谷川:たしかに、あのアイコンは、丁寧語で話しかけるのが馬鹿らしい感じですもんね。攻撃されたくない人は攻撃する気のなくなるような“ゆるキャラ”でアカウントをつくるといいかもしれませんね。
とおるくん:僕もたまに厳しい意見をもらうことがありますが、反応はだいたい正しいですよね。「最近キレがないな」とよく言われます。
森もり子:私もTwitterを始めて3カ月目から、ずっと「キレがない」と言われて続けています。これ、“Twitterあるある”かもしれませんね。