日本デザイン振興会(以下JDP)は、グッドデザイン賞の2015年度の特別賞全5賞・合計50点の受賞、ならびにグッドデザイン大賞候補8点を、本日発表した。
特別賞は9月29日に発表した2015年度グッドデザイン賞受賞1,337点の中から、グッドデザイン賞審査委員会の協議により決定。グッドデザイン金賞全19点、グッドデザイン・未来づくりデザイン賞(経済産業省商務情報制作局長省)全17点、グッドデザイン・ものづくり賞(中小企業庁長官賞)全9点、グッドデザイン賞(日本商工会議所会頭賞)全4点、復興デザイン賞全1点が選出された。
本年度は審査にあたり、12のフォーカスイシューを設定。社会全体、さらにはひとりひとりが向き合って解決していくべきさまざまな課題に対して、デザインがどのようなソリューションやイノベーションを生み出すことができるのか。デザインが本来持つ暮らしを豊かにする審美性に、フォーカスイシューを加え、その観点から審査を行った結果、選ばれたのが、今回発表となった特別賞各賞である。
永井一史審査委員長は、次のように審査講評を語った。
「デザインは、社会の中で毛細血管のようにあらゆる場所に流れている。このあと大賞が選ばれていきますが、選ばれたプロダクトやプロジェクトだけに注目するのではなく、デザインの多様な領域やデザインされた外見だけではなく、その中にあるプロセスやそれがもたらす価値など、そういう観点でデザインということで注目していただけるといい」。
柴田文江副委員長は続けて、「今年の特徴として、客観的ではなく、問題の内側に入り、さらなる可能性を広げる形で、当事者が抱えている問題をひもといたものが多かった」と話した。
また、30日13時より、受賞デザインを展示する「GOOD DESIGN EXHIBITION」が東京ミッドタウンでスタート。グッドデザイン大賞は、以下の大賞候補8点から、グッドデザイン賞審査委員、グッドデザイン賞受賞者、また本受賞展来場者の投票により、1点が11月4日に決定、発表される。
グッドデザイン賞大賞候補
- 電動義手 HACKberry 受賞者:exiii
- パーソナルモビリティ WHILL Model A 受賞者:WHILL
- 乗用車 ミライ 受賞者:トヨタ自動車
- 道の駅 ソレーネ周南 受賞者:一般社団法人周南ツーリズム協議会
- 道の駅 道の駅 FARMUS 木島平 受賞者:一級建築士事務所スターパイロッツ+長野県木島平村
- 和食給食推進事業 和食給食応援団 受賞者:合同会社五穀豊穣
- 液晶ディスプレイ フリーフォームディスプレイ 受賞者:シャープ
- ビッグデータビジュアライザー 地域経済ビッグデータビジュアライゼーションのプロトタイピングシステム 受賞者:タクラム・デザイン・エンジニアリング