前例のない展示を作り上げるにあたり、その舞台裏ではどう制作チームが組まれ、企画が進められたのか。その苦労やこだわりを制作チームに語ってもらった。
特殊造形に3D映像クリエイター スペシャリストがチームに集結
「東京ゲームショウに巨大なグランサイファー(艇)を出現させる」。このミッションを実現するにあたり、サイバーエージェント プランニングディレクター 二宮功太さんはまず相談を持ち掛けたのが、特殊メイクや造形の第一人者・自由廊のJIROさんだ。
大胆な表現力と繊細な技術を持つJIROさんであれば、ゲームの世界観を現実に表現してくれる。そんな期待を込めてのことだった。
艇以外のシアターやスタジオなどの造作物の相談は、丹青社の田中啓介さん(現・モノトバ)のチームへ。田中さんのチームは2009年から東京ゲームショウのブースを手掛けており、企画の段階からアイデアを出せるのが強み。
ブース全体の企画を一緒に作り込んでくれるパートナーとして協力を依頼した。
そして、シアター内で上映する映像の制作はstudioTEDの吉田貴行さんに依頼した。studioTEDが得意とするのは3D映像の制作。吉田さんの手掛けた初音ミクのホログラフィック3Dライブを見たことが、声がけのきっかけになったという。
それぞれのチームで持ち場を進めながら、半年間毎週全チームが集まる定例会を実施し、意見を出し合ってきた。
さらにそれぞれの持ち場でも毎週分科会を開催。半年間、全員がこのプロジェクトに没頭しながら走り続けてきた。