1シーズン600柄投入 ビジネスシャツ業界トップ、東京シャツの着眼点

シャツ専業メーカーとしての認知度をさらにアップ

「東京シャツ通信」
今年9月に創刊。同社は、来店客から紳士服メーカーと間違われることも多かったため、シャツ専門メーカーであることをアピールするのが主な狙いだ。発行にあたり、社内に編集・制作を行う体制を整えた。

東京シャツは今年9月、シャツ情報のフリーペーパー「東京シャツ通信」を創刊した。体裁はタブロイド判で、ビジネスシャツについての意識調査、シャツにこだわりのある著名人への取材、最新商品情報などの内容で構成されている。各店舗に設置され、当面は年に2回の周期で発行していく予定だ。

発行の背景には、シャツ専門メーカーとしての認知度をさらに向上させたいという狙いがある。渡部氏は「当社はお客さまから紳士服メーカーと勘違いされることも少なくありませんでした。

シャツを専門に作り続けてきた老舗メーカーだからこそ伝えられるシャツの価値を、東京シャツ通信を通じて発信していきたい」と話す。

また、小規模な店舗が多く、配置されているスタッフも少人数のため、接客のとき来店客一人ひとりに伝えられる情報も限られてしまう。今回の東京シャツ通信の発行は、そうした接客面でのコミュニケーション不足をカバーする狙いもある。

インナーモチベーションを高めるキャンペーン

ネクタイWEEKキャンペーン
10月1日からの1週間、「ネクタイWEEK」と称して販売促進キャンペーンを実施。全店舗のスタッフがネクタイを着用し接客に当たった。全員で同じ目標に向かって取り組んでいるというインナーモチベーションを高めるのが主な狙いだ。

10月1日は「ネクタイの日」、10月第1日曜日は「シャツの日」、また10月17日は東京シャツの創立記念日など、10月は東京シャツにとって何かとゆかりがある月だ。

そこで10月1日から1週間、「ネクタイWEEK」と設定し、全店舗の店頭スタッフがネクタイを着用して接客に当たった。

ネクタイの値引きなどはあえて行わず、スタッフ全員が同じことに取り組むことを通して、販売や事業全体への意識を高めるという、インナーモチベーションのアップが主な目的だ。

10月4日の日曜日は、1日限定で「シャツの日キャンペーン」を実施。レシートに付いている当たりマークで、ワイシャツと交換できるなどのプレゼントを用意した。

こうした販促活動のほかにも、人気ドラマ『相棒』へのシャツ貸し出しを、シリーズを通じて行っている。貸し出していることは自社サイトで告知し、PR の強化や話題化につながっている。

次ページ 「ネットショップは毎年2ケタの伸び」へ続く

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