ネットショップは毎年2ケタの伸び
実店舗だけでなく、EC も自社運営のネットショップのほかに、複数のネットショッピングモールに出店するなど積極的に展開している。「売上は毎年2ケタで伸びています。複数あるEC 店舗の中でも、自社ショップと楽天市場のショップの売上が特に大きい」と渡部氏は話す。
今後は、新たな取り組みとして、実店舗とネットショップとを統合させたオムニチャネル化を進めていく計画だ。
現在、実店舗は約35万人のメール会員を持っていて、優待販売やクーポン配布などを行っている。来年には社内の基幹ソフトを刷新し、実店舗とネットショップとを連動させた新しいサービスを展開していく予定だ。
また、新たな事業として、東京・八重洲の店舗ではフルオーダーシャツの販売を始めた。ターゲットは、従来オーダーシャツを着用しているシニア層ではなく、20~30代の男性に設定。「おしゃれに関心はあるけれど、百貨店はちょっと敷居が高いと感じている若い人たちから支持され販売は好調です」(渡部氏)
東京シャツは今年3月、日清紡のグループ会社となった。これにより、川上から川下に至るまでの全体を見据えた事業運営が可能となった。今後は、糸の開発から商品生産、販売までを一気通貫し、これまで以上に速いスピードで消費者ニーズに応えた新商品を提供していく考えだ。
DATA
社名:東京シャツ
本社所在地:東京都千代田区
代表者:五十部雅昭(代表取締役社長)
創業:1949年
事業内容:紳士・婦人用品の製造・販売
売上実績:127億3800万円(2015年2月期現在)
従業員数:890人(パート・アルバイト含む、2015年2月期現在)