2014年に第17回文化庁メディア芸術祭アート部門大賞を受賞したカールステン・ニコライの個展「カールステン・ニコライ—bausatz noto ∞」が、12月4日より東京・代官山アートフロントギャラリーで始まる。
カールステン・ニコライは90年代に美術家としてベルリンで活動を開始。欧米各地で個展を開催し、現代アーティストとしての活動の傍ら、アルヴァ・ノトの名前で電子音楽の分野でも国際的に活躍している。ビジュアルアートと音楽という異なる2つの分野をボーダーレスに行き来しているアーティストだ。
日本では、ワタリウム美術館、キャノンアートラボなどで観客とのインタラクティブな作品を発表。越後妻有アートトリエンナーレにも参加し、その土地ならではの作品を制作している。また、今年8月には渋谷西武A館1階入口の柱に、365日、毎秒同じ映像は流れないという映像と音が体験できる演出を施した。
本展示では、「bausatz noto ∞ – color vinyl display, 1998/2015 」を中心に展示。この作品はアーティストが制作したレコードと4台のターンテーブルがセットになっており、回転速度を変えながら同時にエンドレスにループで再生される音を観客は聞くことができる。4つのレコードを組み合わせることで音のパターンは無限大の組み合わせとなり、作品そのものが音楽を作り出す装置にもなっている。これは98年に発表されている作品だが、今回はその新作のカラーバージョンが日本で初公開される。
初日4日19時より会場にて、カールステンによる出展作品の一部を使ったパフォーマンスも行なわれる。
「カールステン・ニコライ – bausatz noto ∞」
会期:12月4日(金)~23日(水)
会場:アートフロントギャラリー(代官山)
時間:11時~19時 月曜休廊
※オープニングパフォーマンス:12月4日(金) 19時より。
入場は無料、ドリンクあり(有料)