1人広告代理店!?カンヌで賞も獲れちゃう?
西野さんの企画力
澤本:そのプロジェクト、広告屋さんがつくったていでカンヌに持っていったら、賞を獲れるかもしれないですね。
西野:なるほど! ちょっと獲ってくださいよ。
澤本:こういう課題があって、それを解決するために私たちはこうしましたというものだから。それに何かしらクライアント的なものがあればいいんじゃないかな。
西野:カンヌ行きたい!
権八:非常に広告的、と言ったらどう思うかわからないけど、課題解決の発想というかね。
澤本:そうそう。勝手に言うと、そういうのは代理店の人が考えるべきことで、それを西野さんは考えちゃっているから。
権八:1人広告代理店みたいな(笑)。ハチ公に服着せちゃうみたいなプロモーションとかから出口戦略も含めて全部。
澤本:意識してやっているのか、直感でやっているのか。渋谷区がクライアントでもいいよね。元博報堂の方だから、話が早いかもしれない。
中村:今年の広告界を席巻したキャンペーンの1つは、アイスバケツチャレンジでしたからね。
西野:あれ、すごく勉強になったんです。この間、ダイノジの大谷さんにずっと説明してたんですよ。アイスバケツチャレンジをもう1回ちゃんと勉強したほうがいいですよと。だって、すごい広まったから。なんであんなに広がったのかずっと考えたんです。病気をお祭りごとにしてお金を集めるのはどうなんだ、という声もありましたよね。
中村:ありましたね。
西野:あと、浜崎あゆみがダルビッシュ有を指名したとか、セレブ同士で回している感じがある。あれは鼻につくなと思ったんですよ。で、この鼻につくっていうのが超大事だと思って。「このキャンペーンはダメだよね」「いや、事実としてお金が集まって人が助かっているんだから」みたいな議論がされている間、ずーっと告知されている。
1回いいものをつくって、そのまま出しちゃったら「いいよね」で終わっちゃう。だから最後にちょっと、“まず味調味料”みたいなものをパッパッと振ってあげることがすごく大事だと思って。
中村:まず味調味料(笑)。
西野:ちょっと脇を甘くして、それおかしいよという人をつくったほうが広まる。
澤本:それはとても正しいですね。
西野:最近、意識するんです。つくった後に、ちゃんと“まず味調味料”を最後に振ってからお出しするという。
権八:旨味じゃなくて、まず味をね(笑)。渋谷ハロウィンゴーストバスターズプロジェクトは、歴史的なプロジェクトになる可能性ありますよ。
澤本:20年後ぐらいにこれに参加したと自慢できるかもしれないね。
中村:残念ながらお時間です。みなさんの質問やお便り、何でも構いませんのでドシドシくださいませ。メールアドレスはsuguowa@tfm.co.jp。また、「すぐおわ」Facebookページにコメントを書いていただいたものもお便りとみなして、どんどん読んでいきます!
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構成・文 廣田喜昭