【前回のコラム】8限目「先生!テレビは家にあった方がいいですか?」「テレビとネット、どっちが頭悪くなりますか?」はこちら
先生の方が、学生のメディア接触について色々聞きたくなってきた
前回のコラム(8限目「先生!テレビは家にあった方がいいですか?」「テレビとネット、どっちが頭悪くなりますか?」)にて、インターネットが「ない」時代を知らない学生たちの実態についてお伝えしたが今回はその続編となる。
前回、「田中角栄を知らない学生」「松下幸之助を存命だと思っている若者」について書いたところ、大きな反響があった。「どのメディアに接していようと、今も昔もそういう『常識のない人』『バカ』はいる」と言ってくれる方もいた。
もちろんその通りなのだが…前回の2人はよくいる「常識がない若者」とは少し違う。私との会話や態度も実に優秀で頭のキレも良い。何より日本(東京)を代表する二大私立大学の現役生と卒業生でもある。そんなこともあり、私は単にこの2人に「常識」が「ある・ない」の問題ではなく、そもそも「常識」に違い(あるいは変化)があるのだと思ったのが、本コラムの執筆の理由である。
具体的にどのようにテレビや他のメディアやコンテンツに接しているのか気になってきたので、東北芸術工科大学のゼミ生(企画構想学科3年生)たち(写真)に軽く尋ねてみた。決して授業中の堅苦しい問答ではなく、授業外のオンラインでのチャット(雑談)だと思って読んでいただきたい。私が感じた学生のメディアへの接触の仕方の「雰囲気」を、私と同世代や上の世代の方々にも共有させていただければと思う。
女子大生が「女性アイドル好き」を公言するのは普通のこと?
私:原田さん(女性)、さっきのゼミの終わりに言っていた、好きなアイドルの名前をもう一度、全部教えてもらっていい?わたし全然知らなかったので。
原田さん:ベイビーレイズJAPANの大矢梨華子です!他に好きなアイドルだと、モーニング娘。’15の工藤遥、私立恵比寿中学や、℃-ute、アンジュルム、ハロー!プロジェクトが好きです!あと、paletや、夢みるアドレセンス、乙女新党、ときめき宣伝部ですかね!ときめき宣伝部と私立恵比寿中学は、ももクロの妹分です!アンジュルムとモーニング娘。、℃-uteは、ハロー!プロジェクトです!
私:どこがいいの?大矢梨華子さんはTwitterだとフォロワー数がまだ2万弱だけど、マイナーなところがいいの?すでに「売れている人」よりも「これから」のアイドルに親近感がわくの?女子学生が女性アイドルを好きなのって、これって普通のこと?好きなアイドルに共通点はある?男性アイドルとは自分の中で競合するの?
原田さん:マイナーな部分が好きと言いますか、大矢梨華子が所属するベイビーレイズJAPANに関しては2年以内に武道館でライブをやれなかったら解散っていう条件付きで結成されました。その期間中、他のアイドルグループのライブに突然乗り込んだり、街頭ライブしたり、自分たちでビラ配りしたりと自分たちなりに頑張っていてその姿を視ていたいと思ったから好きです!好きなアイドルの共通点は、キラキラしてキャピキャピアイドルっていう子よりもどちらかというと庶民的な子が好きです!
男性アイドルとの競合はないと思います!男性アイドルは、なんといいますかアイドルではあるんですが、アイドルではないんです。女性アイドルは、アイドルだけに特化してライブだけに命をかけて頑張っている!そんな気がします!
私:容姿(キャラクター)だけではなく、グループ自体の物語(ストーリー)に引き込まれないと、ファンになる(応援したいと思う)理由にならないという感じ?
原田さん:先生がおっしゃる通りです!これからっていう子に魅力を感じます!また個人のキャラよりもストーリーに惹かれます!
私:浅田真央を応援している女の子たちのファンと近いイメージだろうか??
原田さん:浅田真央さんを応援するのとは、似てるようで、似てないですね。気持ち的には「わが子」を応援しているイメージです!
私:浅田真央は「わが子」ではないの?やっぱりアスリートだから?
原田さん:アスリートっていうイメージですね。アイドルは自分のために頑張るのではなくみんなのためにっていうイメージがあります!
私:こういうアイドルの女の子たちはテレビに出てるの??テレビに出ていた記憶がない。あ、本当は出てたのかもしれないけど、私の記憶にない。
原田さん:アイドルの女の子たちの露出は、音楽番組に時々出るか、深夜のバラエティに出てるかですね!音楽番組は、『魁!音楽番付』(フジテレビ)や、『musicるTV』(テレビ朝日)などですかね。あんまり頻繁には出ないですが。
私:「二次元アイドル」でも「わが子」な感じはあるの?
原田さん:あります。二次元でも三次元でも、アイドルは、笑顔と勇気をもらえます!アイドルは、わたしの力のもとになります!