学校の授業がつまらなかったのは
先生の“しゃべり能力”が不足しているから
澤本:それすごくいいですね。恩と言ったけど、普通に友達をつくっているだけですよね。
西野:そうですね。
澤本:知り合いをつくるために50円だけ逆にいただいていますということですよね。なかなか友達をつくれない世の中だから。そのシステムで考えて実現するのもすごいと思うし、それを信じてやる小谷さんもすごい。1人でテレビ番組をつくってるようなもんだね。
西野:しゃべると全然ダメなんですけど、生き方は本当に芸人ですよ。身を挺して、体を張って人を楽しませてる。あいつは次の時代を生きるヒントだと思います。
権八:西野さんは、あることが「おかしい」と思ったらラジカルに組み立て直そうと考えるじゃないですか。自分の中で問題を置き換えるというか。それは非常に広告的なんですよ。それで言うと、「サーカス」というイベントもされているじゃないですか。これがまたすごい試みで。
西野:「サーカス」って要は学校なんです。僕は小中高と成績が下から10番目ぐらいでした。1学年200~300人ぐらいいるのに、全然勉強ができなくて。不良や不登校だったらまだ理由があるんですけど、僕は毎日ちゃんと学校に行っていて・・・。
一同:爆笑
西野:ちゃんと先生の話を聞いているのに、本当に何を言っているのかわからなくて。勉強が面白くないと思って、吉本に行ったんですけど、この世界に入って、ダイノジの大谷さんやマキタスポーツさんが語る音楽の話、華丸大吉の大吉先生の歴史の話を楽屋で聞いたら超面白いんですよ。歴史ってそうやったんやと。それで家に帰って教科書を買って読んで、気がついたら前のめりになっていて。
中村:教科書を買うってところがすごい。
西野:勉強面白いやんと。なんで学校の勉強はあんなに面白くなかったんだと考えていったら、勉強は面白いけど、先生のしゃべりが下手だったんじゃないかと。
一同:笑
西野:知識が10あっても、しゃべり能力が1しかなかったら1しか伝わらない。だから、知識1でもいいから、しゃべりが面白い先生だけを呼ぶみたいなことをやろうと。それで3カ月に一度やってるんですよ。品川プリンスホテルに500人ぐらい入る円形ステージがあって、そこで照明や音響をバッチリやって、技術セットもガッツリつくって、1人20~30分ぐらいしゃべってもらうんですけど、そういう学校が1個ぐらいあっていいなと。
権八:どういう先生を?
西野:幅広いですよ。オリラジの中田くん、大吉先生、ダイノジの大谷さん、放送作家の高須さん、倉本美津留さん、起業家のトップバッターで出てくださったのがクラウドワークスの吉田浩一郎さんなど。テーマは、その方が一番得意というか、話したいものを。今年は全部終わっちゃったので、また来年ですね。