「近い」「便利」のその先へ コンビニの機能的価値を追求するローソンの挑戦

登壇者

  • ローソン 営業戦略本部 事業企画部長 鈴木 一十三 氏

「宣伝会議サミット2015」が11月19日、ANAインターコンチネンタルホテル東京にて開催され、マーケティング担当者の課題解決に役立つ最新事例や手法を紹介する講演が行われた。本コラムでは、注目企業のキーパーソンによって行われた講演の一部をレポートする。

ローソンは「私たちは“みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」という企業理念の下、中期事業戦略として2013年10月に「マチの健康ステーション」を宣言しました。これは、地域の健康に本業で貢献していくという当社の方向性を示したものです。現在、全国に約1万2000店舗ある全てのローソンのお買い物レシートに、この宣言を記載しています。

ローソンの健康への取り組みには歴史があります。健康に対するイメージが、「皇居ランをしているのが健康だ」という方から、「病院に歩いて行けるから今日は元気だ」という方まで幅広い中、当社がどのような事業に取り組んできたのか、その一部をご紹介します。

人によって異なる「健康」に対応

ローソン 営業戦略本部 事業企画部長 鈴木 一十三 氏

まず2000年に、診療内容や来院する患者層に合わせて開設する病院内売店の「ホスピタルローソン」1号店をオープンしました。現在は全国に226店舗(2015年9月現在)あり、病院内のコンビニとしてはシェアトップです。また、2001年に初出店した「ナチュラルローソン」は現在、関東近郊に114店舗(2015年9月現在)あります。女性客を想定し、立ち上げ当初から「美と健康」をテーマに展開してきました。2003年以降は、合成着色料・保存料の排除や食品添加物の総量削減という方針を打ち出しています。

2005年以降は、野菜関連の取り組みに力を入れてきました。というのも、普段の「食事全般」で重視することについて調査すると、「野菜が多く摂れること」という声が多く聞かれるためです。ここに着眼し、「ローソンストア100」で、小分けサイズにした100円野菜の販売に乗り出しました。

さらに、将来的な野菜の安定供給を見据えて始めたのが、農業生産法人の「ローソンファーム」。現在、全国に23カ所あります。地域の生産法人とローソンが共同で出資し、その地域の農業活動を促すとともに当社が野菜を全量買い取っている形です。

次ページ 「「予防マーケット」に注目」へ続く

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宣伝会議サミット2015
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