クラウドコマースのリーディングカンパニー「デマンドウェア」が提唱する、ECの未来像とは?

グローバルで多くの顧客とサイトで活用され、年間総取引額1兆円にのぼるコマースビジネスを実現するデマンドウェアのイベント「DEMANDWARE Retail Connect」が日本で初めて開催された。オムニチャネルやパーソナライゼーションをテーマにセッションが展開される中、次世代のデジタルコマースを体感する特別対談が行われた。

<登壇者>

パネリスト

  • デマンドウェア 代表取締役社長 北村 守 氏
  • ジャパンEコマースコンサルタント協会 JECCICA 代表理事・教授 川連 一豊 氏

2020年のEコマースを想像する

「2020年、EC化率は20%に到達する」と語るのは、ジャパンEコマースコンサルタント協会 代表理事の川連氏。購買環境が大きく変化している昨今、消費者の購買体験はどのように変化しているのか。セッションは2020年のECを実体験するデモンストレーションからスタートした。

デモンストレーションは40代男性のA氏がサイトで靴をお気に入り登録するところからストーリーが始まる。

後日、A氏が実店舗の近くを通りかかると、スマートフォンに来店特典が配信される。気になったA氏が店舗に足を運ぶと、店員Bが出迎え、

店員B:「いらっしゃいませ。何をお探しですか?」
A氏:「靴を探しているのですが。」
店員B:「あなたにオススメの靴があります。」

と店員Bが手渡したのは、A氏がお気に入りに登録した靴である。リコメンドに対し、A氏は靴を購入を決定。すると店員Bが話を続ける。

店員B:「奥さんの誕生日プレゼントはお決まりですか?」

妻の誕生日を数日後に控え、プレゼントの用意を忘れていたA氏は同時に妻へのプレゼントを購入。
といったストーリーだ。

ポイントは、A氏の位置情報を利用した実店舗への誘引から、A氏の行動データを分析し適切な商品をリコメンド、更に登録情報から妻への誕生日をリマインドしプレゼントの購入を促す、といった一連のストーリーが構築されている点である。このように、顧客の様々な情報を複合的に分析し、その顧客にあったアプローチをオンライン、オフライン問わず実施できる未来も近いという。

この未来像に対し、北村氏は「技術的には現在でも実現可能だが、一貫した購買体験を実現のために乱立するシステムを整理し、ひとつのプラットフォームに集約していくことがポイントである」と指摘する。それに対し川連氏は、「スマートで一貫した購買行動のストーリーを描ける人を育てる必要もある。技術があったとしても、消費者の購買行動の多様化とデジタルコマースの進化に対応する専門性が追いついていない。」と人材の育成に問題を示唆した。

北村氏も同意見で、「すでにある技術を使うにもかかわらず、なぜ実現が難しいのか。それは、ひとつのプラットフォームにまとめていく上で、技術以外の組織の問題、本質的には人の問題が出てくるからだ」と語る。

次ページ 「今後のEC事業はどうあるべきか。」へ続く



【問い合わせ先】
デマンドウェア株式会社
住所:東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル11F
電話番号:03-6759-8281
URL:http://www.demandware.jp/
E-mail:inquiries@demandware.jp

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