電通はなぜ広告データの共有に「Dropbox」を導入したのか?

クリエイター必見の「Dropbox」便利な機能

植山:実際の導入はスムーズにいきましたか?

安藤:導入に当たっては負荷もなく実現でき、クリエイターの制作時間をより長くとれるようになりました。海外でも、すでにDropboxを使っているクリエイターも多かったので、その点はスムーズでしたね。

特にセキュリティ関連の機能は素晴らしいなあと思っています。広告という業務の特性上、未発表の機密情報を扱うことが多いので、パスワードを設定して安全にファイルを共有できるのはとても助かっています。

植山:広告ビジネスにおいて、セキュリティの重要性はますます高まっていますよね。

安藤:そうですね。あと個人的に気に入っているのは、データや共有リンクに期限をかけられる機能です。広告のビジュアルはタレントとの契約があり、使用期限がありますよね。これを使えば、使用期限後に誤って使用してしまうリスクも減ります。

植山:導入後のクリエイターの反応はいかがでしたか?

安藤:DVDを焼いて配送することは、ほとんどなくなりました。各国とのやり取りは、基本的に共有リンクを作って、そのURLを送るだけで済んでいます。これまでかかっていた日数やコストは大幅に削減でき、特に共有・確認にかかる日数は半分以上も短くなりました。

あとは、日本のクリエイティブチームが海外出張していて、データを出先で確認してもらうこともすごく楽になりましたね。これまでは、ホテルで延々とデータをダウンロードしてパソコンで再生してもらっていましたが、その必要はなくタブレットやスマホを使ってDropbox上で確認できてしまいます。クリエイターの上司への確認フローも変わりましたね。

植山:安藤さんは、ご自分のパソコンとDropboxで同期させる際に、フォルダごとに同期するかどうかを設定できる「選択型同期」をよく使われているそうですね。

安藤:はい、やはり容量の大きいファイルを扱っているので、自分のパソコンのハードディスクがすぐに一杯になってしまうんです。そこで一度Dropboxにまとめてアップロードしておき、必要に応じて同期を取る形にして、パソコンの容量を確保しています。

また、管理者画面がとても使いやすいのもメリットですよね。実は、ある社員がフォルダに入れたファイルを消してしまったことがあったのですが、Dropboxには削除したファイルも保存されているので、どうして消してしまったのか原因を洗い出し、すぐに復旧できました。

植山:かなり上級者ですね。使いこなしていらっしゃる(笑)。

安藤:ありがとうございます。Dropboxを使い始めて以来、フォルダは基本的に年号で管理していて、それが自分の仕事のアーカイブとなっていますよね。

広告の仕事では、「2年前のあのプロジェクトで作った映像」など過去の作品を見返す機会も多いので、これもDropboxを導入して良かったと思うことの1つです。

植山:グローバルコラボレーションが必要とされる広告プロジェクトで、Dropboxをフル活用いただいているとはうれしい限りです。今後、Dropboxでは「Dropbox Paper」はじめ、データ作成のサポートも強化し、さらにコラボレーション・プラットフォームとして進化していきます。

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日本人の1時間当たりの労働生産性は$41.3(日本生産性本部調べ)で、2014の時点で世界20位です。約5000円ですね。Dropboxのようなツールを使うことで労働生産性が向上したらいいと思っています。

安藤さんのように1ヶ月あたりの仕事効率をあげて、例えば5時間節約できたとしましょう。安藤さんの場合はもっと節約できた感じですね。そして、そんな社員が社内で1000人いたとすると、会社で1ヶ月に節約できたコストというのは、2500万円 = 5000円×5時間×1000人になります。本当にこうなるかケースバイケースでしょうが、無駄を無くすといいことがありそうですね。

本日はありがとうございました。

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