パルコは海外顧客への対応のため、さまざまな施策を行っている。海外でのパルコの認知度を高めるため、Instagramで約170万人のフォロワーを持つタイのモデルPIMTHA(ピムタ)さんをアンバサダーとして起用。パルコにまつわる写真を投稿してもらい、100万にものぼる「いいね!」がついた。また、「実店舗が一番のメディア」との考えから、英語での接客研修を行ったり、免税対応店舗を増やしたりするなど、訪日客にとってストレスのない買い物環境を整えている。
最近では2015年9月に、Webを通じた商品取り置き・購入サービス「カエルパルコ」を海外向けに拡大した。「カエルパルコ」は同年3月にPARCO全店に導入し、8月時点で約100店舗が参加している。ショップスタッフが日々投稿する「パルコショップブログ」で紹介した商品を取り置きしたり、注文を受け付けたりする。海外からの注文は、まずアクセス元の国や地域をIPアドレスで判別し、使用言語に対応したバナーを表示。クリックすると注文サイトへ進み、申し込みがあった場合は、購入代行を手掛けるベリトランス社の倉庫を経由して、顧客へ商品が届くという流れだ。
「カエルパルコ」の海外からの閲覧は2015年10月時点で全体の約3%。買い物ができるプラットフォームとしての浸透はこれからだ。10月1日~7日には中国の国慶節休暇に合わせて、クーポン付きのチラシを来店者に渡す取り組みも行った。今後は、海外での認知度を高めつつ、同時にEコマースで販売できる環境を整えたいという。
WEB/マーケティング部 部長 林 直孝 氏
こちらの記事は、2016年2月3日に発刊された「デジタルマーケティング年鑑2016」(宣伝会議・刊)より一部抜粋しました。事例をご覧になりたい方に向けた書籍です。
>詳細・購入はこちら
>昨年度版はこちら
「パルコ」に関連する記事はこちら