石焼き芋屋からカメラマン、プログラマーそしてECDへのキャリアアップ。AKQAロンドンのナカデ・マサヤさんに聞いた。

今後のキャリア、展望について思うこと

川島:最後に、今後のキャリアの展望について伺ってもいいですか?

ナカデ:俺はいま47歳で、このキャリアをスタートしたのも遅かった。でもいい歳こいて、若いクリエイティブな人たちとこうして一緒に仕事できるのはすごく楽しいし、逆に遅れてきて良かったのかなって思う。この2、3年はAKQAのいろんなオフィスの立ち上げとかに関わっていて、そういう新しい仕事も面白いよね。

川島:では今後はオペレーション側に進んでいこうと?

ナカデ:そこが一番のクエスチョンだよね。マネージメントに入るのも楽しいし、政治的なことだったりビジネスのことだったりが学べる。それがクリエイティブに生かせることもあるけど、でもそれ自体、本質的にはクリエイティブな仕事ではないよね。最近ニューヨークオフィスでクリエイティブをリードする仕事を久しぶりにしたんだけど、やっぱりすごい面白かった。だからそこらへんのバランスをうまくとっていくのが大事だよね。

かといって、クリエイティブ部署な人が一番クリエイティブかっていったら、そうとは限らない。今はスタートアップもそうだけど、ビジネスとクリエイティブの交差している領域は増えているから、その両方をわかっているのは大事になっていくと思う。


デザインを武器に、海外で、しかもAKQAというハイレベルなクリエイティブエージェンシーでECDまで上り詰めたマサヤさん。同じ舞台で、そして同じ「表現」というツールを武器として戦っている僕にとって、自身のキャリアの先を歩む標榜として、とても刺激的な話を聞くことができました。

サッカープレイヤーからアート。石焼き芋からカメラマン。プログラマーからデザイナー。そしてエグゼグティブ・クリエイティブディレクター。舞台を変える。武器を変える。職種を変える。そういった変化には、大きな勇気と努力、チャレンジ精神が必要です。

「誰でもできることだよ。みんな考えすぎ、心配しすぎだと思う。」

さらっと、でもとても説得力のある言葉で振り返られていたナカデさん。

長髪の髪の毛を束ねたその成り立ち。まさに「侍」を彷彿させる姿がとても印象に残りました。

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川島 高(アートディレクター)
川島 高(アートディレクター)

1981年生まれ。慶應義塾大学卒業後、2004年に渡米。文化庁が主催する新進芸術家海外研修員として、カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) にてメディアアート修士課程修了。アーティストとして作家活動を行う傍ら、アートディレクターとしてAKQAなどの広告代理店にて活動。日本人として初めてGoogleのクリエイティブラボに参画。サンフランシスコ在住。

Facebook: https://www.facebook.com/takashi.kawashima
Twitter: https://twitter.com/kawashima_san

川島 高(アートディレクター)

1981年生まれ。慶應義塾大学卒業後、2004年に渡米。文化庁が主催する新進芸術家海外研修員として、カリフォルニア大学ロサンゼルス校 (UCLA) にてメディアアート修士課程修了。アーティストとして作家活動を行う傍ら、アートディレクターとしてAKQAなどの広告代理店にて活動。日本人として初めてGoogleのクリエイティブラボに参画。サンフランシスコ在住。

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