ADFEST現地レポート「リアルタイム×データが広告の価値を変える」

優れたアイデアに共通する3つのポイントとは?

4日間を通じて、改めて感じたのは、最新テクノロジーを無理やり使っている施策に、グッと人の心に突き刺さるものはないなということ。人の心に残るアイデアのポイントを考えると、以下の3つに分けられるのではないかと思いました。
もちろん、そのアイデアを、そのクライアントが実現する意味がある、やるべきものであることが前提です。

(1)Emotion > Technology
テクノロジーが表にぐいっと立つのではなく、あくまでも「人の感情を動かすアイデアをサポートする手段として、テクノロジーがある」という関係でないと、人の気持ちには引っかかりません。

この技術すげー!やべー!という評価をしてくれるのは、おそらく同じ業界の人ぐらい。そのことをきちんと認識した上で、人の感情にいかに訴えているか、人の感情をどう動かしているかが重要だと思います。
テクノロジーはあくまでも手段として考えて、これいいよね!面白いね!と、人の気持ちに引っかかりをつくれるようなものを、どう形にしていくかが、今後の必要条件ではないでしょうか。

(2)Unique
そのアイデアを、過去に見たことがないかどうかも重要だと思います。
過去のアイデアの意外な組み合わせによって、新しいものを生み出せているものは良いアイデアだと思います。

(3)Charming
美人(美形)でスタイルが良くて、性格も良いのに、なぜかモテない……そんな人、身近にいないでしょうか。
それと同じで、どこか抜けているところ、ツッコミどころがないものは、人の記憶には残らないものです。秋元康氏は「記憶に残る幕の内弁当はない」とよく言っていますが、その通りなのだと思います。
アイデアのどこかに、チャーミングポイントがあることが必要だと思います。

価値あるアウトプットを、貪欲に追求したい

僕はスティーブ・ジョブスがスタンフォード大学の卒業式エピソードで語った、この言葉が好きです。

Stay Hungry , Stay Foolish。(ハングリーであれ。バカであれ。)

今年は、制作に携わった作品がメディア部門でシルバーとブロンズ、モバイル部門でブロンズをいただくことができましたが、正直、まだまだ悔しい気持ちのほうが大きいです。もっと貪欲に、価値あるものをアウトプットしていかないといけないと強く感じました。

同い年ぐらいのヤングロータスの4チームは、僕には貪欲に見えました。
彼らにも負けないよう、どこまでも貪欲に、価値あるものをつくれるよう、精進していきたいと思います。

Stay Hungry , Stay Foolish!

山本さん(後列中央)と、現地入りした博報堂アイ・スタジオのメンバー。

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