広告主や広告会社とフィーの交渉はどうやっていますか?

(3)フィーが成立する条件

クリエイターであれ、ストプラであれ、他の職種であれ、フィーが気持ち良く支払われるためには大きく3つの条件があると考えています。一つ目は先に述べたように、この人にお願いしたいというだけの実績と、これからの仕事に対する期待です。自分たちの商品・サービスがイケてると思ってくれているかについては広告主側は非常にシビアに見ています。プレゼン時のちょっとした物言いで、分かっちゃう瞬間がよくあります。

二つ目は、「仕事を断ることができるプロかどうか」です。単なる「わがままなヤツ」という意味ではなくて(笑)。フィーが成立するかどうかの大事なポイントであり、大組織の場合は適切にマネジメントする必要があるところです。フィーをもらうこと自体が大組織のビジネスの目的ではないので、大所高所の判断が必要でかつ難しいところです。正確に言えば仕事選択の戦略が組織や個人で確立しているかどうかだと私は考えます。異論も多いと思いますが。

三つ目に、そのプロを適切に営業してくれる人がいるかどうかです。営業局の人でもいいですし、部門の上司でも、ブティックの社長でもいいので、当人に代わって能力や実績を説明し、早めに適切な価格で交渉をしてくれる人。ここが多くのケースでまだまだ弱いのではないかと思います。プランナーが自分で自分のことを「凄い優秀です」とか、「この仕事に僕以上向いている人はちょっといない」とかなかなか言えませんし、言うとがっかりしちゃうこともあります。やっぱり別の人の口で褒めるのが良いですね。どんな売買でも「売りたいものは安くなるし、買いたいものは高くなる」という原則があります。いい営業というのは買いたくさせる天才でもあると思います。

以上、「実力と期待」「仕事を断れるプロであること」「よい営業の存在」の3点がフィー交渉で大事なポイントだと考えています。やはりフィーというのは個々の作業での状況によって変わることも多々ありますので、もっと具体的に聞きたいという方はご連絡ください。ちょっとだけフィーが発生しますが(笑)。

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Advertising Week Asia 2016
Advertising Week Asia 2016

博報堂 長谷部守彦

D2C 宝珠山 卓志

博報堂ケトル 嶋浩一郎

松田康利事務所 松田康利

ぐるなび 藤田 明久

Taro & Company 児玉太郎

TBWA\HAKUHODO 佐藤雄三

電通 頼 英夫

ツナグ 佐藤 尚之

イグナイト 笠松良彦

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