サイバーエージェントは13日、自社開発のコンテンツレコメンドエンジン「A.J.A. Recommend Engine(アジャレコメンドエンジン)」の外部提供を開始した。
「A.J.A. Recommend Engine」は、ユーザーの興味関心や行動、閲覧している記事の特長、記事の話題性などを自動で解析し、関連性の高いコンテンツを表示することによって、ユーザーのコンテンツ間の回遊性を高める。開発したのは、サイバーエージェントが運営するメディア「Spotlight」「by.S」で展開しているタイアップ広告商品「エディトリアルアド」のコンテンツ力強化・効果向上を目的に設立された社内組織「エディトリアルアドスタジオ」。同社がメディアおよびゲームの運営を通じて蓄積してきたユーザー行動データや、20億件を超えるブログ・キュレーションメディアの記事を元に開発した日本語解析技術、機械学習機能などを組み合わせた独自の配信ロジックにより、精度の高いレコメンドを提供する。
「A.J.A. Recommend Engine」の特徴は大きく次の3つ。
- サイバーエージェントが運営するブログ・キュレーションメディア・ニュースなどの運営ノウハウをもとに独自開発した、日本語に特化したテキスト解析技術をアルゴリズムに採用している
- サイバーエージェントが保有する独自データを活用した配信ができる
- 導入メディアごとに専任のコンサルタントを配置。導入メディア側の工数を増やすことなく、PDCAを回す体制を構築している
これら複数の要素を組み合わせることで、導入メディアにおける回遊率最大化をサポートする。
これまで、「Spotlight」「by.S」「Ameba」といった、サイバーエージェントが運営するメディアへの導入を進めてきた。
「あるメディアで回遊を促進できたレコメンド配信ロジックを、単純に他のメディアで適用しても、同様の効果が得られるとは限りません。回遊率を最大化するためには、メディアの特性やユーザーの特徴に応じた最適なロジックを見出す必要があります。A.J.A. Recommend Engineは、複数要素を組み合わせた独自のアルゴリズムを採用していますが、メディア毎に構成要素の比重をコントロールし、最適な値を見つけることが最も重要です」(エディトリアルアドスタジオ担当者)とし、開発当初から改良を重ねた結果、3月に行ったテストでは導入前と比較して回遊率が114%向上したという。
すでに大手ポータルサイトや大手新聞社のニュースサイトなど複数のメディアでの導入が決定しており、2016年内に100メディア以上への導入をめざす。
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