【前回コラム】「予防医療にかける熱い思い。予防医療普及委員会「ピ」の活動とは?(ゲスト:堀江貴文さん)【前編】」はこちら
今回の登場人物紹介
※本記事は3月26日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
ロケットは技術の総合デパートだ!宇宙事業は着実に進行中
中村:堀江さんはインターステラテクノロジズという会社もお持ちですが、これはざっくり言うと、宇宙事業の会社ですか?
堀江:ロケットをつくる会社です。つくって飛ばす会社です。
中村:ロケットをつくりたい、飛ばしたい?
堀江:簡単に言うと、まずなぜ僕たちは宇宙に行けてないのか。みなさん行ったことないですよね? なんで行けないんだと思います?
澤本:金がないから?
中村:ロケットが高いから。
堀江:そう、その通りなんです。安くすればいいんですよ。ガガーリンが宇宙に行ってからもう50年、人類が月に行って45年ぐらい経ってるんです。ロケット技術は古い枯れた技術。50年前の技術で行けていたんだから。唯一のネックは高いことで、なんで高いのか考えてみたんですよ。とっくの昔に僕たちは普通に宇宙に行けていたはずなのに、何かが間違って、今のように誰も行けないようになってるわけです。今まで人類で宇宙に行ったのはたった500人ぐらいしかいません。それは高いからです。今、スペースシャトルが終わったので、1人70億ぐらいかかるんですよ。
澤本:70億!? 高い!
堀江:日本人で初めて宇宙に行ったTBSの秋山(豊寛)さんという記者の頃は15億ぐらいだったらしいです。だけど高騰しちゃって今70億ですよ。これを劇的に下げなければいけなくて。なぜ下がらなかったかというと、これまで最先端の技術競争をやっていたからなんです。つまり、A地点からB地点まで普通の自動車で行けるのに、毎回F1並みの車をつくっていたわけです。
澤本:なるほど。
堀江:国がやるとそうなっちゃう。国の予算というのはそういうものにしか下りないから。蓮舫さんが言ってたじゃないですか。
中村:仕分けを。
権八:2位じゃダメなんですかと。
堀江:2位じゃダメなんです。国家予算というのは1番にならなきゃダメ。科学技術は特にそうだから、お金を湯水のように使って、最先端の技術を研究していたわけです。でも、それではいつまで経っても安くならない。僕たちは枯れた、要は50年前の技術を再発明しようと。今の最先端の素材技術であったり、電子工学であったり、いろいろな技術を使うと、当時と同じようなことが非常に安くできるんですね。
澤本:なるほど。
堀江:1つひとつ民間の汎用品を使って安くしていこうとすると、意外と安くいけそうだねと。そういう活動をしています。
中村:センシティブな話ですけど、それは刑務所を出てからはじめられたんでしょ?
堀江:いえ、前からです。ロケット事業は7、8年やっています。時間かかりましたよ。ロケットは技術の総合デパートみたいなもので、ありとあらゆる科学技術の粋を尽くさないとつくれないんですよ。やっと「サブオービタル」と言って、無人ですけど宇宙にちょっとタッチして帰ってくるというところの打ち上げを今年の上半期にできるところまできました。
澤本:もうそこまでいったんだ。
堀江:あと2、3年経てば人工衛星も打ち上げられるぐらいのところまではきました。
中村:すごいな。もともとロケット工学みたいなものはやられていたんですか?
堀江:やってないです。けど、やっていくと覚えていくので。