「ディマンド ジェネレーション」ってどうやるの?——高尚すぎる!?日本のB2Bマーケティングの実態

ファネルを作ることで得られるメリット

ここで、なぜ僕がファネルにこだわっているかを説明したいと思います。それはコンバージョンレートが確立されると数値が逆算できるようになるからです。○○円@商談単価でxx件のWinを作るには△△件(コンタクト数よりアカウント数)の集客が必要になります。そのWin金額をベースにROI10倍を原則とすると、このキャンペーンに□□円の投資を割くことが可能になる・・・といったように。

一定の効果が見える化できるようになると、営業や販売パートナーからフォローアップのコミットがとりやすくなるのもメリットです。マーケティングの考える施策に相乗りすると営業成績も上がる、その成功体験の積み重ねが、彼らとの関係強化へつながります。
営業部門との共通言語は、質の良い案件を渡すことであり、売上です。その連携が取れれば今後のファネル設計も容易になります。B2Bマーケティングにおいて、「営業フォロー」は上の絵にあるように重要なピースのひとつなのです。

立てた仮説が正しければ、さらにそれを伸ばす追加施策を実行すればよいし、誤っていればその失敗の学びから異なる仮説を立て次のセグメントを発掘し新たな施策を打つ、その繰り返しがマーケティングの知見を溜める唯一の術です。“やりっぱなし”ではなく、キャンペーン終了後に必ず効果検証を関係者と行うことが重要になります。

すると徐々にセールスサイドの方から求められる施策が着実に実行できるようになっていきます。ぜひ試してほしいと思います。

今回はPush型のディマンドジェネレーション(Demand Generation)に触れましたが、次回はPull型のディマンドジェネレーションつまりインバウンドでどうリードを創出するかに触れたいと思います。

時代の流れは、確実にPull型に向かっています。

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友廣啓爾(日本マイクロソフト/エンタープライズマーケティング本部 部長)
友廣啓爾(日本マイクロソフト/エンタープライズマーケティング本部 部長)

日本マイクロソフト エンタープライズマーケティング本部 部長職に従事。とある大手印刷会社、とあるベンチャー出版社を経てHP、SAPなどの外資系IT企業にてフィールドマーケティングを経験し現職に至る。ダイレクト、インダイレクト問わず、営業部隊と密接に関わりながら行われるB2Bマーケティングをこよなく愛し、DemandGenerationのあるべきカタチについて日々思いをはせる。現職では、マイクロソフトの法人顧客に対して実施するキャンペーンの設計や仕組みづくりに携わる部署の取りまとめを行っている。

友廣啓爾(日本マイクロソフト/エンタープライズマーケティング本部 部長)

日本マイクロソフト エンタープライズマーケティング本部 部長職に従事。とある大手印刷会社、とあるベンチャー出版社を経てHP、SAPなどの外資系IT企業にてフィールドマーケティングを経験し現職に至る。ダイレクト、インダイレクト問わず、営業部隊と密接に関わりながら行われるB2Bマーケティングをこよなく愛し、DemandGenerationのあるべきカタチについて日々思いをはせる。現職では、マイクロソフトの法人顧客に対して実施するキャンペーンの設計や仕組みづくりに携わる部署の取りまとめを行っている。

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