事例3)ネスレウォーターズ社(世界最大のミネラルウォーター会社)
ネスレウォーターズ社は、年間240億ボトルを提供している一方で、パーソナライズしたコミュニケーションをとっている。Social Studioをつかって、コンシューマーエンゲージメントを構築している。すべての接点で測定をしており、顧客が何をみてどのように反応しているのか、ロイヤリティを構築し、ダイナミックにコンテンツを生成し送ることができる。
また、Journey Builderを使うと、顧客が何を見て、体験しているかがわかる。これまで、どこで何が売られているかは、わかっていた。しかし、どのようなブランドが好きで、どの製品にエンゲージメントがあるのか、それは、今までわからなかった。それが、パーソナライズしたコミュニケーションによって、顧客をより深く知り、オフライン、オンラインの両方のマーケティングで、消費者とつながり、関係性を深めることで理解できるようになってきた。Web Studioを用い、行動データを把握することが可能となり、予測可能なインテリジェンスを使って一歩先に進むことができる。
こうした取り組みにより、同社は顧客重視の会社へと変革をしていくという。
「connections 2016」では、多くの事例発表が個別のセッションでも行われていた。発表を行うような企業は、それぞれデジタル・マーケティングの先進企業と思われる。共通していたことは、初めから正解はなく、試行錯誤した結果ということ。日本では、デジタル化が米国よりかなり遅れていると言わざるを得ない状況だが、競合他社が取り組み始めてから行うのでは、手遅れになる可能性が高い。
世界最大の化粧品会社、ロレアルUSAのCRM&ロイヤリティ・ディレクターが印象的な言葉を残していったが、それを本稿の締めくくりとしたい。
「いち早くとりかかり、素早く動くこと。決して止まってしまってはいけない。早く、失敗することだ。早く取り組んでいれば、常に正しいわけではないが、修正はできる。」
「セールスフォース・ドットコム」に関連する記事はこちら