認知率90%からのマーケティング戦略にはクチコミが不可欠(ロボット掃除機ルンバ)

クチコミの無限ループを作り市場を拡大させる

徳丸:我々はクチコミのなかで商品がどのように語られているかを把握し、消費者の疑問に答えることが第一歩だと思っています。

不安が安心や満足に変わればさらなるクチコミを誘発し、新しい誰かに伝播していきます。クチコミの中から、我々が気付かされることもたくさんあり、今度はそれに応えるための方法を考えます。コミュニケーションの輪が拡張すればするほど、情報の量も質も高まっていくと考えています

藤崎:それがループとしてグルグル回って、商品への理解や興味が深まったり、購入検討者を増やすことになったり、結果的に市場を広げていくというわけですね。

徳丸:消費者は今まで知らなかった情報を知りたがっています。だから、我々企業はファクトベースのコンテンツを作りさらに、使っていただいた方々のリアルな生な声を伝えていきたいと思っているのです。

藤崎:貴重なお話ありがとうございました。

今回のポイント

  • 直近の成果は目標KPIに対して200%達成
  • ファンとコミュニケーションできるプラットフォーム
  • 認知率90%越えからの戦略にはクチコミが不可欠
  • 購入検討者の不安を企業は払拭できない
  • 消費者のパワーを実感。消費者からのネーミング
  • クチコミの無限ループを作り市場を拡大させる

今回のまとめ

「アンバサダープログラム」はファンとのリレーションのための取り組みですが、見方を変えると、企業がファンとコミュニケーションできるプラットフォームでもあるんですね。しかも、そのプラットフォームは、クチコミが永続的に作られていく「クチコミの仕組化」のための場です。企業とファン・既存顧客との関係から、さまざまな可能性が拡がっていきますね。

認知率90%越えからの次の一手にはクチコミが不可欠というお話もなるほどと思いましたが、圧巻はインタビュー後半の知見です。消費者の疑問に答えるコンテンツづくりと、そのコンテンツが誘発するクチコミをループさせて市場を拡大させていく。経験に裏打ちされた言葉の説得力もあり、市場拡大にクチコミが貢献している現実を改めて感じました。

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藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)
藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

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