「ラジオリスナーが増えている!戻ってきた!」というラジオ業界にとって、いい話

マスメディアからインターネット、アウトドアまで、広告メディアについてのあらゆるデータを収録した書籍『広告ビジネスに関わる人のためのメディアガイド2016』(博報堂DYメディアパートナーズ編)が、4月から全国の有力書店・オンライン書店で販売されています。「メディアガイド」は、博報堂DYグループの社内向け冊子を2015年に初めて書籍化したもの。2年目となる2016年版は、すべてのデータを最新版に更新したほか、特別企画「2016年メディアビジネス大予測」を盛り込みました。コラムでは、本書の編集に関わった博報堂DYメディアパートナーズ社員が、各メディアのトピックを紹介します。

ワイドFM、radikoが聴取率上昇を後押し

直近の4月のビデオリサーチによる首都圏の聴取率調査のセッツインユース(注)(男女12~69歳 週平均6~24時)が「6.8%」にUPしたという嬉しい結果が出ました。昨年10月に、6.0%、12月と2月は6.5%と、上昇傾向で、ラジオリスナーが増えた、もしくは、戻りつつあることが推測できます。

一つ目の理由は AM地上波のラジオでの難聴取対策として進められている、FM方式を利用したAMラジオの補完放送の、「ワイドFM」が利用されていることです。東京局(TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送)は昨年の12月からスタートしました。同じタイミングでセッツインユースが上昇に転じました。周波数は90~95MHzを使用するため、古いラジオでは受信できない場合もありますが、認知され利用されはじめています。

ラジオの聴取形態は多様化している(画像提供:Shutterstock)

二つ目の理由は、インターネットを通じてラジオが聴ける 「radiko(ラジコ)」によるものです。民放ラジオ80局以上がそのプラットフォームを通じて番組の配信を行っています。PC、スマホで聴ける利便性が、聴取アップにつながっているものと考えられます。放送エリアの制限をはずした有料のエリアフリーサービス「radiko.jpプレミアム」は、4月時点で予定を上回るペースで伸びているようです。今年度中に、過去1週間分の番組を聴ける「タイムフリー」(聴き逃しサービス)がスタートすると聞いており、さらに便利になります。

次ページ 「ラジオの広告モデルは転換期に」へ続く

 

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メディアガイド2016 (博報堂DYメディアパートナーズ)
メディアガイド2016 (博報堂DYメディアパートナーズ)

博報堂DYメディアパートナーズ
博報堂、大広、読売広告社の経営統合により、それぞれの持つメディア・コンテンツ機能を統合して、これまでに例のない「総合メディア事業会社」として2003年に設立。メディア・コンテンツビジネス領域において、プランニング、プロデュース、バイイング、トラフィック、ナレッジといった機能を駆使して、広告主・媒体社・コンテンツホルダーに対して最適な課題解決力を提供している。

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博報堂、大広、読売広告社の経営統合により、それぞれの持つメディア・コンテンツ機能を統合して、これまでに例のない「総合メディア事業会社」として2003年に設立。メディア・コンテンツビジネス領域において、プランニング、プロデュース、バイイング、トラフィック、ナレッジといった機能を駆使して、広告主・媒体社・コンテンツホルダーに対して最適な課題解決力を提供している。

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