CASE STUDY デジタルマーケティングの効果を最大化する万全の体制
2015年9月に、IMJはBMW・MINIのデジタルリードエージェンシーとしてパートナシップを締結。さらに世界的なクリエイティブエージェンシー・AKQAをパートナーに迎え、デジタルマーケティングの効果を最大化するプロジェクトチームを発足した。
そのはじめとして、BMWのブランド「MINI」のデジタルマーケティングのサポートを行っている。
各社の強みを生かす
「BMWにはアドのリードエージェンシーもいるのですが、近年デジタルでのブランドとプロダクトの露出が高くなっているのを考慮して、デジタルプラットフォームに特化したエージェンシーにデジタル周辺のコミュニケーションを任せようとの考えでDLA体制を組みました」とMINIのマーケティングを担当する、相田マーサ氏は語る。
デジタルコミュニケーションを実施していくうえで、クリエイティブ制作から運用面の細かいオペレーションまで、マーケティング担当者がカバーしなければならない領域は幅広くある。
「どんなブランドにも言えることだと思いますが、メンテナンスワークなど運用系の作業は業務のなかで相当な量を占めています。そこで今回のプロジェクトチームでは、そうしたデジタルマーケティング領域の戦略運用、分析面をIMJ、クリエイティブやコンテンツ制作の面をAKQAと、それぞれの知見を借りる体制にしました。両社は社風も強みもまったく違うので、はじめは心配していた点もありましたが、いまは非常に上手く回っています」。
現在は、3社それぞれの強みが交わる最適解を探しているところと話す。
プロジェクトチーム化の効果が実際に表れたのが、昨年11月に新しいモデルとして発売された「The New MINI Clubman」のキャンペーンの例。「グローバル統一コンセプトでのブランディング」と「日本市場での顧客獲得」の2つの達成が必要となるなか、ブランディング、アウェアネス、日本のローカルニーズに合ったサイトづくりやシステムの調整といった購入リードまでの戦略をIMJとAKQAチームで一貫して担った。
「今までの経験上、この2つを一緒に達成しようとすると、中途半端なものになりがちですが、上手く目的を分けることで、バランス良くマーケティング施策を練られました」。
実はこのチーム体制になり、一番改善されたのは、最適なKPIを設定できるようになったことだという。キャンペーン構造を、ブランディングと販売(リードジェネレーション)に分けられるようになったので、クリエイティブを評価できるKPI、顧客情報を獲得するKPIと、それぞれに対して立てることができるように。
「これまで、両方が一緒くたになってしまい、キャンペーン実施の際にどちらの方向のKPIを軸にするかで、評価の良しあしが大きく変わってしまっていました。それぞれの作業に対して目標設定を立てられると、それに対する効果測定ができ、どこを改善していくべきかも明確化されるようになりました」。
まだチームが発足して半年ほどだが、こうした好循環がすでに生まれている。「作業が効率化されたことで生まれた時間で、より良いクリエイティブや戦略を練っていきたいですし、今まで着手できていなかった新しいことにチャレンジしていきたい」と話す。
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